ライブドアが笠松競馬への経営参加を検討

 プロ野球への新規参入問題で話題となり、既報のように公営高崎競馬への経営参加を計画していると伝えられているライブドアが、経営が悪化している公営笠松競馬への経営参加を検討していると伝えられている。(11月12日付追記あり)(11月20日追記あり)

 笠松競馬は、現在の競馬ブームの基礎を作った名馬オグリキャップを輩出したことで知られているが、近年は赤字が続き、岐阜県は2004年度末の廃止も視野に入れて協議を始めている。ライブドア側と笠松競馬の関係者との話し合いはすでに始まっており、具体的な計画はまだ決まっていないものの、11月中にはライブドア堀江社長梶原拓岐阜県知事の会談を行う方向で調整が進んでいるとされる。ライブドア側は、今回の計画に関係して、公営名古屋競馬への経営参加についても検討しているようだ。【名古屋テレビ】


 関連:ライブドア、笠松競馬再建に関心示す(日本経済新聞)
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 関連:堀江ライブドア、今度は笠松競馬経営再建に関心(サンケイスポーツ)
 関連:ライブドアが笠松競馬場再建支援へ(日刊スポーツ)
 関連:速報・ライブドアが笠松競馬参入を検討!(馬券日記 オケラセラ@馬耳東風)
 関連:ライブドア、高崎競馬への経営参画を計画か(Milkyhorse.com)
 関連:岩手県競馬組合、馬券の販売委託をライブドアに打診(Milkyhorse.com)(以上11月7日付記事)


 (11月12日付追記)
 笠松競馬への経営参加を検討しているライブドア堀江貴文社長が、梶原拓岐阜県知事と会談することが決定したと伝えられている。11月16日に東京都内で会談することが予定されているとのことで、この会談の中でどこまで笠松競馬の経営再建策が示されるか注目される。【名古屋テレビ】

 また、こうした一連の動きを受け、笠松競馬の馬主会(会長=加藤一夫氏)や調騎会(会長=山下清春調教師)が、11月10日、「笠松競馬経営問題検討委員会」(委員長=金城俊夫岐阜大名誉教授)に対し、民間参入の可能性も含めて議論を続けるよう申し入れを行ったと伝えられている。

 9月の中間報告において、笠松競馬の速やかな廃止を提言している笠松競馬経営問題検討委員会は、11月30日に意見集約を行い、最終報告を梶原知事に答申する予定になっている。しかし、ここへ来てライブドア笠松競馬の経営立て直しへの参加を検討しており、こうした対して柔軟に対応するよう申し入れたようだ。

 今回の申し入れは、調教師ら笠松競馬の関係者8人が岐阜県庁を訪問。民間参入の可能性を検討するとともに、競馬に詳しい有識者やファンの代表の意見を聞く機会を設けるよう求めたという。【毎日新聞岐阜版】


 (11月20日付追記)
 笠松競馬の調教師や騎手で作る調騎会(会長=山下清春調教師)ら競馬関係者が、11月15日、東京都の衆議院第2議員会館で、農林水産省競馬監督課の担当者と会談。笠松競馬の存続に向けて農水省の支援を要望したと伝えられている。

 笠松競馬同様に経営難に陥っている、公営名古屋競馬の関係者らとともに、農水省の担当者に要望書を提出したという。

 この中で競馬関係者は、主催者が競馬法の改正点を活用して改革に取り組むように農水省から働きかけを行うことや、民間が受託できる事務を増やすことなどを要望したという。これに対し農水省側は、競馬法改正の活用や存廃についてはあくまで主催者が判断することであるとして、事態を見守るだけの姿勢に終始したようだ。【毎日新聞岐阜版】

 また、11月16日には、ライブドア堀江貴文社長と、梶原拓岐阜県知事が、東京都内で会談。この中で、ライブドア笠松競馬の経営再建を支援する考えが正式に伝えられた模様だ。

 会談終了後、合同で行われた記者会見では、ライブドアが馬券販売などの事務を受託する枠組みを作るため、今後も協議を続けることで一致したことなどが明らかにされたという。

 この中で、堀江社長は、笠松競馬は名馬や名ジョッキーを送り出しているようにレベルが高く、方法次第で競争力のある競馬場にできるとして今後に向けて自信を示したのに対し、梶原知事は、簡単にはいかないだろうが、ライブドアの経営感覚を生かしてほしいとして期待感を示す一方、笠松競馬は運営のための基金が5億5000万円にまで減っており、来年度の廃止は限りなく近いところまで来ているとして、事態は予断を許さないことを改めて強調したようだ。【日刊スポーツ】

 さらに、岐阜県地方競馬対策室は、11月17日、県の第三者機関である「笠松競馬経営問題検討委員会」(委員長=金城俊夫岐阜大名誉教授)の小委員会を招集し、笠松競馬への民間参入の可能性や同委員会の日程の変更・延長について話し合うことを明らかにしたと伝えられている。

 笠松競馬経営問題検討委員会は、当初、11月30日の委員会で最終答申を出す予定とされていた。しかし、上記11月12日付追記の通り、調騎会など競馬関係者が議論の継続や競馬関係者の話を聞く機会の設置を要求。11月16日に、梶原拓知事がライブドア堀江貴文社長と会談し、同社の参入について話し合いを続けることで合意したこともあり、岐阜県は、同委員会の日程変更や民間参入案などを検討するため、小委員会の召集することを決めたようだ。【毎日新聞岐阜版】