道営ホッカイドウ競馬、馬券販売業務民間委託を検討へ ライブドアも選択肢の一つか

 高橋はるみ北海道知事が、11月15日の記者会見で、道営ホッカイドウ競馬が行っている馬券販売などの業務について、民間委託を検討していくことを明らかにしたと伝えられている。今後は、北海道地方競馬運営委員会で導入の可能性を模索していく見込み。(11月27日追記あり)

 北海道競馬の2004年度の売り上げは、ホッカイドウ競馬所属のコスモバルク(牡3歳)[田部和則厩舎(北海道)]が、JRAの3歳クラシックレースで好走したことなどが影響し、2年連続で前年度を上回った。しかし、累積赤字はなお約200億円残っており、今後も経営改善への努力の継続が欠かせない状況となっている。

 競馬業務への民間参入は、2005年1月から施行される競馬法改正に伴って道が開かれた。すでに、インターネット関連企業のライブドアが、高崎競馬や高知競馬への支援を表明し、注目を集めているが、ホッカイドウ競馬については、現時点で具体的な交渉先は決まっていないようだ。【毎日新聞北海道版】

 なお、高橋知事の方針を受け、北海道はライブドアに馬券の販売を委託できるかどうか職員を派遣して説明を受ける方針を決めたと伝えられている。【北海道新聞】



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 (11月27日追記)
 北海道が、11月25日、ライブドアとの契約を本格的に検討し、年明けにも判断を下す方針を固めたと伝えられている。

 北海道競馬事務所の幹部が、11月24日に上京し、ライブドアの戦略を聞いたという。ライブドアは2005年4月から他の地方競馬の馬券販売を始める意向とのことで、北海道としては、仮に委託を行うとする場合には、その時期に間に合わせたい考えだという。【毎日新聞北海道版】

 また、朝日新聞北海道版でこの件についての特集記事が組まれている。それによると、北海道側は、ネットでの馬券販売や映像配信などのライブドアの事業内容を具体的に説明を受け、赤字解消策の選択肢の一つとして、コストに見合うものか検討したい意向のようだ。また、今後、ライブドア以外にも参入意思のある企業があれば積極的に話を聴く方針だという。

 高橋はるみ北海道知事は、11月15日の記者会見で、北海道は馬の主産地であり、あらゆる努力を行う選択肢の一つとして、馬券販売業務などの民間委託も検討する意向を示していた。

 一方、ホッカイドウ競馬の経営改善を積極的に支援している日高軽種馬農業協同組合は、現在のところライブドアをめぐる北海道の動きについて、連携が赤字解消策につながるのか、もう少し様子を見守りたいという意向のようだ。【朝日新聞北海道版】