英国BHB、今年のサマートリプルクラウンに関する概要を発表

 【netkeiba.com】 英国の競馬統括団体であるBHB英国競馬公社から、昨年始まったサマートリプルクラウンの、今年の概要が発表された。

 夏のメジャーなレースを盛り上げることを目的に、昨年スタートしたサマートリプルクラウンシリーズは、グランドスラムトリプルクラウンを達成した馬は出現しなかったものの、最終的にはBHB年度代表馬となったファルブラヴが初代シリーズチャンピオンとなり、一定の盛り上がりを見せていた。

 当初、2年目以降の実施については初年度の成果を充分見極めてから検討すると言われており、場合によっては1年限りで消滅とも言われていたが、システムのマイナーチェンジと賞金のスケールダウンはあったものの、今季も再び開催されることが正式に決まった。

 シリーズのファーストレッグは、昨年と同様、3歳馬が6月4日の英オークス(英GI)と6月5日の英ダービー(英GI)で、古馬が6月4日のコロネーションカップ(GI)と6月16日のプリンスオヴウェールズS(英GI)で、このいずれかのレースを制した馬にサマートリプルクラウンの挑戦資格が与えられる。

 セカンドレッグは7月3日のエクリプスS(英GI)、サードレッグが7月24日のキングジョージ〓世&クイーンエリザベスS(英GI)で、ファイナルレッグが8月17日のインターナショナルS(GI)と、こちらも昨年と同様となっている。

 ただ、サマー・トリプル・クラウンの定義については昨年から変更された。昨年は、ファーストレッグからサードレッグを完全制覇した馬をトリプル・クラウン、更にファイナルレッグをも制した馬がグランドスラム達成というルールだったが、今年は、ファーストレッグを制した馬が、残る3レースのうち2レースを制すればサマートリプルクラウン完成と認められる事になった。

 このサマートリプルクラウンは、過去の成績についてみると、Brigadier Gerard、Troy、Ela-Mana-Mou、Mtoto、Nashwan、オペラハウスの6頭が達成していることになる。達成馬には100万ポンドのボーナスが贈呈される点も、昨年と変わっていない。

 ただし、昨年500万ポンドのボーナスを懸けて設定されていた4関門完全制覇のグランドスラムは、今年は設定されないことになった。一方、シリーズ各レースにポイントシステム(1着10点、2着6点、3着4点、4着3点、5着2点、6着1点)を設け、シリーズを通じて最多ポイントを獲得した馬をミドルディスタンスチャンピオンと認定するのも、昨年同様である。ただし、ミドルディスタンスチャンピオンの賞金は、昨年の25万ポンドから、10万ポンドに減額となった。