[盛岡]第26回せきれい賞(D重賞)|優勝:サイレントグリーン|父:サニーブライアン|生産牧場:静内町・三澤牧場

 天皇賞・秋(GI)のステップ競走出走権をかけた盛岡の芝の長距離重賞せきれい賞は、差のない2番人気のサイレントグリーン(牡4歳)[板垣吉則騎手、千葉博厩舎(岩手)]が、スタートからハナを切って逃げ切った。勝ちタイムは2:30:3。

【Keiba.go.jp 地方競馬情報サイト】 [盛岡・芝2400m:晴・良]

 レースは、サイレントグリーンと、昨年のこのレースの2着馬で一番人気に推されたタイキインフェルノ、さらに愛知から遠征してきた昨年の名古屋記念5着馬エムエフファルコンの先行争いからサイレントグリーンがハナに立つ展開。好位にタイキインフェルノと昨年のクラウンカップ勝ち馬で、岩手転入2戦目となるウィンブロー、中団に昨年のこのレースの勝ち馬サクラティアラがつける形となる。勝負所でエムエフファルコンが一杯となり、代わってウィンブローとタイキインフェルノが進出してくる。直線はサイレントグリーンとウィンブローのマッチレースとなるが、余力を残していたサイレントグリーンが二の脚を使い、4馬身差をつけて快勝した。

 勝ち馬には離されたものの、ウィンブローが粘りこんで2着を確保。道中中団で脚を矯めていた最低人気の伏兵ドクターオーバルが直線差を詰めて3着。一番人気のタイキインフェルノは4着に終わった。

 以下、サクラティアラは末脚不発で5着。他地区からの遠征馬は、愛知から遠征してきた昨年の名古屋記念3着馬ユウキュウが3番人気に推されたものの後方儘の6着。エムエフファルコンがブービーの7着。高崎から遠征してきたタイインカローズは、全くの力不足で最下位の8着に終わった。

 勝ったサイレントグリーンは、父サニーブライアン、母ピンクサファイア(母父ミホシンザン)という血統構成。北海道・静内町の三澤牧場の生産で、馬主は道地房男氏。2歳の9月に水沢でデビューし、4戦目で初勝利。昨年は「岩手のダービー」不来方賞で追い込んで2着に入り将来が期待されたが、その後も一線級では詰め切れないレースが続いていたが、岩手で初めての芝レース出走となった二走前のかきつばた賞を快勝していた。

 これで、岩手の芝では2連勝と、芝適性の高さをアピールし、天皇賞・秋のステップ競走出走権を獲得。ただ、前走の福島テレビOPでは11着と大敗しており、JRAオープンクラスとは力の差がありそうだ。成長期の4歳馬とはいえ、天皇賞・秋出走権の確保となると難しそうである。