[加国]カナディアン国際(加GI)|優勝:スラマニ|父:エルナンド

 現地時間10月24日に、カナダのWoodbine競馬場で行われたカナダの最高賞金レースカナディアン国際(加GI)は、ここが引退レースとなる、GodolphinのSulamani(牡5歳)[Frankie Dettori騎手、Saeed bin Suroor厩舎(英国)]が優勝した。Sulamaniは6つ目のGI制覇を手土産に現役を引退することになる。

 【The Blood-Horse】

 単勝1.8倍の断然の一番人気に応えたSulamaniは、1997年のチーフベアハート以来の一番人気に応えてのカナディアン国際制覇。1着から4着までを欧州からの遠征馬が占めた。

 GodolphinのレーシングマネージャーのSimon Crisford氏は、これがSulamaniの引退レースになるだろうとした上で、「彼は第一級の偉大な国際ホースです。彼が厩舎にいた間は、本当に楽しい日々でした。彼は私達のために充分働いてくれました。今が彼にとって種牡馬入りするいいタイミングだと思います。Sheikh Mohammedがレース直後に電話してきて、Sulamaniは種牡馬入りするに充分な成功と、国際的な評価を得たと思うと言っていました。」

 Sulamaniは、父がHernando、母がSoul Dream(母父Alleged)という血統のアイルランド産馬。Niarchos Familyの生産で、通算成績はこれで17戦9勝2着3回。獲得賞金を$5,252,368としてターフを去ることになる。

 4歳の昨年は、Storming Home降着によって繰り上がり優勝したアーリントンミリオン(米GI)を含めGIを3勝し、BCターフ(米GI)は5着となったSulamaniは、5歳となった今期、3連敗のスタートとなったものの、前走8月17日にイギリスのYork競馬場で行われたインターナショナルS(英GI)で、人気のNorse Dancerや後に凱旋門賞(仏GI)を勝つBagoを下して優勝していた。

 勝利騎手のDettori騎手は、「4角でのSulamaniの手応えは抜群だったけど、まだ届くかどうかは半信半疑だったよ。SimonasのKieren(Fallon)騎手にうまく内に押し込められていたからね。彼が先に仕掛けていったとき、これを捕まえるのは大変だと思ったよ。Kierenとの差は3馬身くらいあったけど、差を詰めようと思って仕掛けたら、一気に伸びて楽々と交わしてくれたね。Sulamaniは凄い末脚の持ち主だね。」とコメント。

 bin Suroor調教師は、「Sulamaniは後ろにいるのが好きなんですよ。彼が勝つために最もいい方法は、後方からの追い込みなのです。最後に2Fあれば充分差しきれるのです。彼は素晴らしい決め手の持ち主です。」とコメントしている。

 Godolphinとbin Suroor調教師のコンビは、2000年にMutafaweqで制して以来のカナディアン国際の制覇となった。