第117代天皇賞馬メジロブライトが5月16日早朝に急死―享年10歳

　1997年天皇賞・春(ＧＩ)を制した種牡馬メジロブライト(牡10歳)が、5月16日08時30分頃、繋養先の新冠町・ビッグレッドファーム明和の放牧地で亡くなっているのを牧場スタッフによって発見された。享年10歳。

　同馬はこの日早朝、今年32頭目となる種付け業務を滞りなく済ました後、次の種付けに備えて一時的に放牧されていた。そして、08時30分頃、牧場スタッフが次の交配に備えて種付け場に連れ戻そうと放牧地に向かったところ、同馬が眠るように横たわっていたという。この間、異変に気付いた者はいなかった。直ちに獣医が駆け付けて診察したものの、既に息を引き取っていた。

　5月17日にも馬体解剖が行われるが、遺体に外傷等が見受けられないことから、死因は心臓発作である可能性が大きい。

　同馬の種牡馬生活は2001年〜2004年のわずか3年弱。総種付け頭数は4世代で165頭(91-12-30-32)。2003年までは静内町・アロースタッドで繋養され、祖父アンバーシャダイ・父メジロライアンと馬房を隣り合わせにする父子三代種牡馬の揃い踏みが実現していた。今年からは繋養地を新冠町・ビッグレッドファーム明和に変更し、4年目の種付けシーズンを迎えていた。なお、初年度産駒は今年の2歳馬であり、既に道営ホッカイドウ競馬など地方競馬で出走が始まっている。

　＞＞　第117代天皇賞馬メジロブライト号の逝去を悼み　＜＜
　−MilkyHorse.comは七日間の喪に服します(2004年5月16日〜2004年5月23日)−

　【参考リンク】中央競馬に馬名登録がある父メジロブライト産駒の一覧(Keiba@Nifty)
　【参考リンク】地方競馬に馬名登録がある父メジロブライト産駒の一覧(Keiba.go.jp)
　↓　＜＜2004/05/17現在＞＞　↓
　イズミロッチ(牝2歳) 岩手母シルバールビー
　カイソクムスメ(牝2歳) 北海道母シゲルチュウシオ
　カネマサブライト(牡2歳) 北海道母リネンダーリング
　クリストサファイア(牝2歳) 北海道母リンダトウショウ
　サマニブライト(牝2歳) 北海道母サマニシューガ
　ハクシンルーシー(牝2歳) 北海道母サンコーシラオキ
　ブライトマリア(牝2歳) 北海道母カツマリア
　マタキタキタ(牝2歳) 北海道母ココ
　マンネンコマチ(牝2歳) 兵庫母エイシンツルカメ
　ラグタイム(牝2歳) 北海道母スイートクメール
　レッドムーン(牡2歳) 北海道母ムーンリヴァー

　同馬は父メジロライアン、母レールデュタン(母父マルゼンスキー)という血統構成(SHODO FARM　Keiba@Nifty　JSE)。1994年4月19日生、2004年5月16日死亡。牡。鹿毛。メジロ牧場(伊達)産。浅見国一厩舎(栗東)→浅見秀一厩舎(栗東)。3〜7歳時25戦8勝。主な勝ち鞍は、天皇賞･春(ＧＩ)、阪神大賞典(ＧＩＩ)、AJCC(ＧＩＩ)、日経新春杯(ＧＩＩ)、ステイヤーズＳ(ＧＩＩ)、共同通信杯4歳Ｓ(ＧＩＩＩ)、ラジオたんぱ杯3歳Ｓ(ＧＩＩＩ)。同馬の現役時代のエピソードについては、―羊蹄山に季節は巡り「メジロブライト列伝」(Retsuden.com)が詳しいので割愛する。