ジャパンカップウイークスペシャル 第6回ジャパンカップダート(GI)、第25回ジャパンカップ(国際GI)直前展望―MilkyHorse.com本紙による分析と展開 その3〜第6回ジャパンカップダート(GI)直前展望―MilkyHorse.com本紙による分析と展開

 今年も恒例となったジャパンカップウイーク。まずは第一弾のジャパンカップダート(GI)だが、今年も欧米から3頭が参戦。迎え撃つ日本勢は各世代から一流馬が勢ぞろいし、迎え撃つ体制は万全といえそうだ。

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 各世代、各方面から有力馬が集まり、力の比較が難しい一戦となったが、中心には思い切って公営・船橋の雄◎アジュディミツオーを推してみる。3歳だった昨年の秋のうちからダート界に君臨していた王者アドマイヤドンと互角に渡り合っていた能力は秀逸。ドバイワールドカップ(首GI)遠征の疲れからの回復に苦労したのか、この秋の2戦はやや消化不良のレースが続いていたが、今週の追い切りを見る限りようやく完全復調なったといえそうだ。前走は59kgの斤量に加え、距離不足の1600m戦、さらには展開も不向きだったことを考えれば、負けてなお強しといっていい内容。距離延長を味方につけ、スムーズな競馬ができればチャンスは十分だろう。できれば前で強気の競馬をしてもらいたかっただけに、この外枠がどうかとも思ったが、前走のように下手に揉まれるよりはこの枠からスンナリ好位の外に取り付く形の方が良いかもしれない。横綱相撲での押し切りを期待だ。
 相手候補筆頭はもちろん昨年のこのレースの勝ち馬○タイムパラドックスということになるだろう。7歳になった今季も老いてますます盛ん。長距離ダートにおける強さは現役馬の中でも抜きん出たものといってよいし、安定感抜群の末脚から崩れることはまず考えられない。昨年の東京大賞典(統一GI)でアジュディミツオーに敗れている分で下に取ったが、府中コースの直線を利して、末脚が生きる展開になれば逆転まであってもおかしくはない。
 この上位2頭が抜けているように思われるが、一発逆転があるとすれば▲パーソナルラッシュの潜在能力だろう。現にダイオライト記念(統一GII)ではタイムパラドックスを負かしているだけに、能力を100%発揮できれば上位2頭にも引けを取らないはず。あとはスタートを含めてまともなレースができるかだけだ。
 外国馬に関しては、さすがにエキセントリックは日本のダートに適性があったとしてもやはり入着が精一杯だろう。米国勢2頭に関しては、能力やレース振りからは△ラヴァマンの方が面白そうだが、輸送の不安や前走の鼻出血という敗因、中間の調整にもやや不安があり、あくまでも押さえ。一方の△タップデイは、中間の調整に好感が持てるし、上り調子でここに臨んできたということから能力はきっちり発揮できそうな雰囲気がある。ただ、いかにも力馬タイプでエンジンの掛かりも遅いような感じがあるだけに、末の生きる展開になっても差し切るまでに至るかは疑問。中山のダート2400mとかだったら捲りが決まりそうな感じはあるのだが…。
 3歳勢は、武蔵野S(GIII)の内容だけで古馬の一線級と渡り合えるレベルにあるといえるかは正直なところ疑問が残る。人気を集めているカネヒキリにしても、距離も含めてまだ未知な部分が大きいだけに人気ほどの信頼性があるようには思えない。ならば意外に人気になっておらず、前走同様気楽に末を生かす競馬に徹することができそうな△サンライズバッカスの方が展開次第で一発という気がするし、配当面でも妙味がありそう。
 他では、前走の敗戦と距離不安で人気を落としているものの、川崎記念(統一GI)2着、フェブラリーS(GI)2着の実績からそうも捨てたものとは思えない△シーキングザダイヤまでマークしておきたいところだ。ヒシアトラスも相手なりに走るタイプだけに穴には期待したいと思っていたのだが、大外枠を引いてしまい、外を回る競馬でこの相手に勝ち負けはどうかということで今回はノーマーク。あくまでも3着穴の候補までだろう。一発大駆けでの2着穴ならむしろ△スターキングマンの方が面白いように思う。(文責:ま)