[中央]第46回宝塚記念(GI)|優勝:スイープトウショウ|父:エンドスウィープ|生産:静内町・トウショウ産業株式会社トウショウ牧場

 6月26日に阪神競馬場で行われた夏のグランプリ、宝塚記念(GI)は、単勝11番人気の伏兵スイープトウショウ(牝4歳)[池添謙一騎手、鶴留明雄厩舎(栗東)]が、道中中団追走から直線豪快に抜け出して快勝した。勝ちタイムは2:11.5。

 【JRA日本中央競馬会】 [3歳以上・国際:阪神・芝2200m:定量・晴・良]

 レースは、昨年の弥生賞(GII)、セントライト記念(GII)を制し、皐月賞(GI)2着のホッカイドウ競馬所属の父ザグレブ産駒コスモバルクがハナに立ち、昨年のこのレースの勝ち馬タップダンスシチーが先団を追走する形。タップダンスシチーは例によって早めに前に並びかけたものの、コスモバルクもしぶとく抵抗して厳しい流れに。

 直線を向くとタップダンスシチーコスモバルクを振り切って先頭に立ったものの、そこで一杯となり、後続が一気に襲いかかったが、道中中団追走から馬場の真ん中を豪快に伸びたスイープトウショウが抜け出して優勝した。

 鞍上の横山典弘騎手が得意の直線勝負に出たハーツクライは及ばず2着まで。タップダンスシチーと人気を分けたゼンノロブロイは、好位追走も直線伸びきれずに3着どまり。一番人気に推されたタップダンスシチーは、厳しい流れが堪えて6着に沈んだ。

 勝ったスイープトウショウは、父が2003年のJBCスプリント(統一GI)勝ち馬サウスヴィグラスなどを輩出して大成功しながら2002年に早世したエンドスウィープ、母がJRA1勝のタバサトウショウ(母父ダンシングブレーヴ)、祖母が1990年のエプソムカップ(GIII)勝ち馬で同年のマイルチャンピオンシップ(GI)3着のサマンサトウショウ。近親に1991年の新潟大賞典(GIII)勝ち馬トウショウバルカン、2000年の関屋記念(GIII)3着のトウショウノアがいる。「トウショウ」の冠号でお馴染みの北海道・静内町の名門トウショウ産業株式会社トウショウ牧場の自家生産馬。2歳の10月に渡辺栄厩舎(栗東)からデビューし、2連勝でファンタジーS(GIII)を制覇するも、一番人気に推された阪神ジュヴェナイルフィリーズ(GI)は末脚不発で5着。渡辺調教師の勇退に伴なって鶴留明雄厩舎に移籍し、チューリップ賞(GIII)を制して臨んだ桜花賞(GI)はまたしても末脚不発の5着に終わり、続くオークス(GI)でも内からよく追い込んだものの2着まで。秋になると、緒戦のローズS(GII)こそ3着に終わったものの、続く秋華賞(GI)を豪快に差し切り、待望のGI制覇を果たす。4歳となった今期は、緒戦の都大路S(OP)こそ休み明けと展開不向きで5着に終わったものの、続く安田記念(GI)でアサクサデンエンの2着と好走してここに臨んでいた。