[中央]第10回プロキオンS(GIII)|優勝:ブルーコンコルド|父:フサイチコンコルド|生産:新冠町・川上悦夫牧場

 6月19日、阪神競馬場で行われたダート重賞、プロキオンS(GIII)は、単勝一番人気に推されたブルーコンコルド(牡5歳)[幸英明騎手、服部利之厩舎(栗東)]が、好位追走から直線抜け出して優勝した。勝ちタイムは1:21.9。

 【JRA日本中央競馬会】 [3歳以上・国際:阪神・ダート1400m:別定・晴・良]

 欅S(OP)3着からここに臨んだ父キンググローリアス産駒の伏兵サンライズキングが先行策から粘りこんで2 1/2馬身差の2着。3番人気のテイエムアクションがさらに2 1/2馬身差の3着。

 以下、一昨年のこのレース2着のツルマルファイターが中団から差を詰めて5着。昨年のこのレースを制した父スターオブコジーン産駒のニホンピロサートは、道中2番手追走も直線失速して8着。前走準OPの立夏Sを逃げ切ってここに臨んだステンカラージンは、行けず後方儘の11着。昨年のこのレース2着のエイシンハンプトンは、中団追走も早々に一杯となり13着に沈んだ。


 勝ったブルーコンコルドは、父が1996年の日本ダービー(GI)馬で、種牡馬としても2002年の弥生賞(GII)から今年の中山記念(GII)までGII4勝のバランスオブゲーム、2003〜04年のクイーンS(GIII)を連覇し、昨年のエリザベス女王杯(GI)2着のオースミハルカらを輩出して成功しているフサイチコンコルド、母が地方競馬で8勝を挙げたエビスファミリー(母父ブライアンズタイム)という血統構成。半妹に菜の花S(OP)3着のシャドウムーン(父キングヘイロー)がいる。1995年の菊花賞(GI)をはじめGIを4勝した名馬マヤノトップガンや、1993年の皐月賞(GI)を制したナリタタイシンらを輩出している、北海道・新冠町の川上悦夫氏の生産で、馬主は「ブルー」の冠号でお馴染みのクラブ馬主の(株)荻伏レーシング・クラブ。2歳7月の小倉開催でデビューし、折り返しの新馬で初勝利。その後小倉2歳S(GIII)2着、デイリー杯2歳S(GII)5着を挟んで臨んだ京王杯2歳S(GII)で重賞初制覇。3歳時は緒戦のスプリングS(GII)で4着と好走したものの、その後は低迷。秋になって矛先をダートに転じた霜月S(OP)を直線一気の末脚で快勝し、その後はダート路線に。4歳時はガーネットS(GII)で2着した後はスランプに陥ったが、暮れのギャラクシーS(OP)で復活の勝利。5歳となった今期は、緒戦の京葉S(OP)2着を叩いて前走の栗東Sを快勝。その勢いを持続しての連勝で、待望のダート重賞初制覇となった。