[川崎]第41回関東オークス(統一GIII・南関東G1)|優勝:テンセイフジ|父:ハウスバスター|生産:浦河町・小葉松幸雄牧場

 6月15日に行われた、南関東の3歳牝馬クラシック最終戦となる統一重賞関東オークス(統一GIII)は、4番人気に推された地元川崎のテンセイフジ(牝3歳)[石崎駿騎手、八木正雄厩舎(川崎)]が、道中後方待機から勝負所で一捲り。直線そのまま抜け出して優勝した。勝ちタイムは2:16:5。

 【Keiba.co.jp地方競馬総合サイト】 [農林水産大臣賞典・3歳牝馬限定:川崎・ダート2100m:定量・雨・不良]

 勝ち馬から2 1/2馬身差離されての2着争いはJRA勢の争いとなり、2着に3番人気のシールビーバック、ハナ差の3着に6番人気のエイシンサンバレーが入り、武豊騎手騎乗で圧倒的な一番人気に推されたライラプスは、さらにクビ差遅れての4着に終わった。

 以下、ゴールドジュニア、若草賞、スプリングカップと東海公営のこの春の重賞を3連勝した父キングヘイロー産駒のクインオブクインが、道中2番手追走から早めに先頭に立つ積極策で粘りこみ5着と健闘。2歳時は道営ホッカイドウ競馬でフローラルカップを勝ち、エーデルワイス賞(統一GIII)3着と活躍し、南関東に移籍してきた今季も三冠初戦の桜花賞で2着と好走した父マヤノトップガン産駒のヨウヨウは、後方追走から徐々に位置取りを上げたものの、不良馬場に末脚を殺されて7着。三冠初戦の桜花賞を逃げ切り、続く東京プリンセス賞でも3着と健闘した父トーヨーリファール産駒のミライは、ハナを切ったものの早めに来られる厳しい展開となり直線失速の11着。東京プリンセス賞2着の父メジロブライト産駒クリストサファイアは、中団追走も勝負所でついていけず12着に終わった。

 勝ったテンセイフジは、父が現役時代1990年のジェロームH(米GI)、1991年のヴォスバーグS(米GI)などを制して1990年、91年のエクリプス賞最優秀短距離馬を受賞し、種牡馬としては2002年、03年のスチュワーズカップを制するなど長らく香港の看板馬として活躍したElectronic Unicornや、1998年の香港国際カップ(港GII)を制したミッドナイトベットらを輩出しているハウスバスター、母がハローメルヘン(母父シンボリルドルフ)で、近親に1995年の東京王冠賞を制したツキフクオー(父イナリワン)がいるという血統構成。北海道・浦河町の小葉松幸雄氏の生産で、馬主は平野昭一氏。昨年の7月に川崎でデビューし、3戦目で初勝利。目立たないながらも条件戦で堅実に走り、南関東牝馬クラシックでは、初戦の桜花賞で全くの人気薄ながら3着と健闘すると、続く東京プリンセス賞を鮮やかな捲りで快勝し、ここに臨んでいた。