[金沢]第48回百万石賞|優勝:テンリットル|父:モガンボ|生産:門別町・豊洋牧場

 6月12日に金沢競馬場で行われた伝統の長距離重賞、百万石賞は、単勝5番人気の伏兵テンリットル(牡7歳)[加藤和義騎手、本厚司厩舎(金沢)]が、後方追走から勝負所で一気に捲り、直線抜け出して優勝した。勝ちタイムは2:31:8。

 【Keiba.co.jp地方競馬総合サイト】 [4歳以上:金沢・ダート2300m:別定・曇・やや重]

 昨年のサラブレッドヤングチャンピオンを勝っている父グランドオペラ産駒キタノオペラが、好位追走から4角先頭の積極策で2 1/2馬身差の2着。さらに8馬身差離されての3着に昨年の北國アラブチャンピオンを制しているアラブのグリーンジャンボが入り、三連単は372,560円の大波乱となった。

 以下、昨年のこのレース2着の父トロメオ産駒タクミシルバーが、中団追走からジワッと伸びて4着。百万石賞トライアルのジェイティービー賞2着のサンコーキングが、後方追走から直線追い込んで5着。この春にJRA準OPから移籍してきた父マルゼンスキー産駒ミカダンディーは、先行策も直線一杯となり7着。この春に高崎から転入し、2連勝でジェイティービー賞を制した父ベストタイアップ産駒のベストサウンドは、中団追走から勝負所で進出したものの、直線伸びを欠いて8着。2003年の秋にJRAから移籍し、その後は地方馬限定レースでは負けなしの13連勝、昨年の白山大賞典(統一GIII)でも3着と健闘するなど、金沢の王者として君臨してきた父エルハーブ産駒ホシオーは、先行も勝負所で一杯となり9着とまさかの大敗を喫した(レース後に故障が判明し、残念ながらこのまま引退となった)。

 勝ったテンリットルは、父が2000年の京都ジャンプS(JGIII)勝ち馬メイショウワカシオらを輩出しているモガンボ、母がフェデレーション(母父コリムスキー)という血統構成。北海道・門別町の名門、豊洋牧場の生産で、馬主は(有)エリート。旧3歳の9月に高崎の川嶋弘吉厩舎からデビュー。3歳夏に高崎のサラブレッドカップで重賞初制覇を達成すると、続くサラブレッドチャレンジカップ(統一GIII)を3着、ダービーグランプリ(統一GI)5着と健闘。その後も、4〜5歳時に高崎大賞典を連覇するなど重賞を6勝、2004年の名古屋大賞典(統一GIII)で3着と健闘するなど、高崎のエースとして活躍してきた。昨年一杯での高崎競馬廃止に伴い、今季から金沢の本厚司厩舎に移籍。移籍後は勝ちきれないまでもジェイティービー賞3着など堅実な走りを見せてここに臨んでいた。