[中央]第19回ファルコンS(GIII)|優勝:カズサライン|父:アグネスワールド|生産:静内町・佐竹哲牧場

 6月12日に中京競馬場で行われた3歳馬によるスプリント重賞、ファルコンS(GIII)は、単勝13番人気の伏兵カズサライン(牡3歳)[中舘英二騎手、和田正道厩舎(美浦)]が、道中好位追走から直線馬場の外目を一気に突き抜けて優勝した。勝ちタイムは1:09.9。

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 昨年のフェアリーS(GIII)を勝った父グラスワンダー産駒のフェリシアは、最内枠ということが嫌われてか6番人気の評価にとどまったが、後方追走から内目をスルスルと伸びて1 1/2馬身差の2着。一番人気に推された葵S勝ち馬シンボリグランは、好位追走から4角では前に取り付いたものの、直線の伸び一息で3着まで。前走500万下のダート戦を圧勝してここに臨んだ父スターオブコジーン産駒のヒカルバローロは、大きく出遅れて後方からの追走になったものの、直線よく追い込んで4着。前走橘Sを2着してここに臨んだ九州産馬テイエムチュラサンは、道中2番手追走から粘りこんで5着。

 以下、葵S2着のジャズファンクは、後方追走から伸びきれずに9着。昨年の小倉2歳S(GIII)3着馬コスモフォーチュンは、先行策も直線失速して10着。父タバスコキャット、半兄が1993年の日本ダービー(GI)馬ウイニングチケット(父トニービン)という良血馬サイボーグは、5番人気に推されたものの中団追走から伸びを欠いて11着。前走500万下の特別を圧勝し、ここは安藤勝己騎手騎乗で2番人気に推されたマルブツブリザードは、ハナを切ったものの直線失速して12着。昨年の小倉2歳S(GIII)2着以来のレースとなったケイアイフウジンは、馬群に揉まれていいところなく15着。クリスタルカップ(GIII)2着馬でここは3番人気に推されたコパノフウジンは、中団追走も直線失速して16着に終わった。

 勝ったカズサラインは、父が現役時代に1999年のアベイユドロンシャン賞(仏GI)、2000年のジュライカップ(英GI)を制した昨年の新種牡馬アグネスワールド、母がカズサグリッター(母父クリスタルグリッターズ)で、半姉にJRA3勝のカズサフラワー(父サクラバクシンオー)がいるという血統構成。北海道・静内町の佐竹哲氏の生産で、馬主は阿津和昌氏。昨年の6月に福島でデビューし、2戦目で初勝利。続くマリーゴールド賞も連勝したものの、その後は不振に。2走前の橘Sで3着と復調気配を見せたものの、続く前走の葵Sで8着に終わり、ここは全くのノーマークだった。