[荒尾]第7回 九州王冠(KG3)|優勝:インターハイクラス|父:ダンシングブレーヴ|生産:門別町・インターナショナル牧場

 6月1日に行われた荒尾競馬の重賞、九州王冠は、単勝1.2倍と圧倒的な一番人気に推されたインターハイクラス(牡6歳)[北村欣也騎手、川田孝好厩舎(佐賀)]が、先行策から4角で先頭に立ち、そのまま独走して優勝した。勝ちタイムは1:28:3。勝ったインターハイクラスは、これで23連勝となった。

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 2003年の埼玉新聞杯3着馬で、昨年暮れに荒尾に移籍してきた父シャルード産駒クラシカルマウントが、中団からしぶとく追い上げて2着。2004年の織姫賞など北関東で重賞を10勝し、この3月の宇都宮競馬廃止に伴って荒尾に移籍してきた父サンゼウス産駒のトウショウゼウスは、ハナを切ったものの、勝ち馬に早めに来られる展開も堪え、直線失速の3着。

 以下、1998年のダービーグランプリ(統一GI)を制した古豪で、今季ホッカイドウ競馬から荒尾に移籍してきた父オースミシャダイ産駒のナリタホマレは、中団追走も直線伸びず5着。2003年の播磨賞2着で、この春園田から荒尾に移籍してきた父ホリスキー産駒のシュンエイゼネラルは、後方追走から差を詰めただけの7着。大阿蘇大賞典4着の父ビワハヤヒデ産駒シルクパイロットは、後方侭の9着に終わった。

 勝ったインターハイクラスは、父が1980年代の欧州を代表する名馬ダンシングブレーヴで、母がサボンネリエ(母父Irish River)で、半兄にJRA5戦3勝の成績ながら種牡馬となり少ない産駒の中からJRA勝ち馬を出しているエーピーダンサー(父Nureyev)や、1997年の弥生賞(GII)4着のインターパンチ(父リアルシャダイ)、近親にベイショアS(米GIII)勝ち馬Strike Goldがいるという血統構成。北海道・門別町のインターナショナル牧場の生産で、馬主は高野哲氏。4歳の4月に佐賀でデビューし、2戦目で初勝利。続く3戦目は6着と敗れたものの、4戦目からは破竹の連勝が続き、前走までで22連勝を達成していた。

 インターハイクラスは、これで重賞初制覇。今回は荒尾のレースということでいかにも相手に恵まれた感はあるし、今後九州の一線級と戦っていくこととなれば、いずれは連勝がストップしてしまうこともあるだろう。とはいえ、血統的にはかなりの奥行きがある馬だけに、今後どこまで力を付けていくか楽しみに見て生きたいところだ。