[中央]第36回読売マイラーズカップ(GII)|優勝:ローエングリン|父:シングスピール|生産:千歳市・社台ファーム

 4月16日に阪神競馬場で行われたマイルのGII、マイラーズカップ(GII)は、単勝3番人気のローエングリン(牡6歳)[横山典弘騎手、伊藤正徳厩舎(美浦)]が、道中2番手追走から4角で先頭に並び、そのまま押し切って優勝した。勝ちタイムは1:33.5。ローエングリンは、2003年のこのレース以来、2年ぶりの勝ち星となった。

 【JRA日本中央競馬会】 [4歳以上・国際:阪神・芝1600m:別定・晴・良]

 道中好位を追走した7番人気の伏兵プリサイスマシーンが流れ込んで2着、11番人気の東京新聞杯(GIII)4着馬アサクサデンエンが後方追走から直線一気に追い込んで3着に入り、三連単は215,440円の高配当となった。

 以下、前走の中山記念(GII)など重賞2着3回の実績馬で、2番人気に推された父ミラクルアドマイヤ産駒カンパニーは、後方追走から直線良く追い込んだものの4着まで。昨年のAJC杯(GII)勝ち馬ダンツジャッジが、好位追走から粘りこんで5着。昨年のマイルチャンピオンシップ(GI)3着以来のレースとなった2002年のNHKマイルカップ(GI)勝ち馬テレグノシスは、後方追走からそれなりの伸びは見せたものの6着どまり。武豊騎手騎乗で単勝一番人気に推されたハットトリックは、例によっての後方追走も末脚不発で9着と惨敗した。

 勝ったローエングリンは、父が1996年のジャパンカップ(国際GI)、1997年のドバイワールドカップ(首GI)などGIを5勝し、種牡馬としても2003年のドバイワールドカップで親子制覇を達成したムーンバラッドらを輩出しているシングスピール、母が1995年の仏・オークス(仏GI)、ヴェルメイユ賞(仏GI)を制したカーリング(母父Garde Royale)という超良血馬。北海道・千歳市社台ファームの生産で、馬主は社台レースホース。2歳10月の東京開催でデビューし、折り返しの新馬で初勝利。3歳時は古馬相手の宝塚記念(GI)で3着と健闘しながら、肝心なところで重賞を勝てずクラシック路線には乗り切れずに終わった。4歳時は、中山記念マイラーズカップと連勝して本格化の兆しを見せるものの、一番人気に推された安田記念(GI)は3着、2番人気に推された天皇賞・秋(GI)では13着と大敗。5歳となった昨年は、緒戦のマイラーズカップこそ2着と好走したものの、その後は前年に続いて一番人気に推された安田記念で5着に敗れるなど精彩を欠き、近走はダート路線に転向するも、ジャパンカップダート(GI)、平安S(GIII)と大敗が続いていた。