[大井]第15回東京シティ盃(南関東G3)|優勝:ブルーローレンス|父:シャンハイ|生産:早来町・★橋本牧場

 3月9日に大井競馬場で行われた短距離重賞東京シティ盃は、単勝4番人気のブルーローレンス(牡4歳)[的場文男騎手、足立勝久厩舎(川崎)]が、後方追走から直線一気に差し切って優勝した。勝ちタイムは1:25:4。

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 ここが年明け緒戦も一番人気に推された昨年の京成盃グランドマイラーズ勝ち馬トミケンマイルズは、好位追走から直線抜け出しを図ったものの、勝ち馬の決め手に屈して1馬身差の2着。昨年の全日本サラブレッドカップ(統一GIII)3着馬カセギガシラが先行策から流れ込んで3着に入った。

 以下、昨年の金盃2着のナイキゲルマンが、後方追走から直線末を伸ばして4着。一昨年のこのレースを制し、昨年は2着した古豪ハタノアドニスは、ハナを切ったものの直線力尽きて5着。2002年の戸塚記念勝ち馬ジェネスアリダーは、ダッシュつかず後方から追い上げたが、直線伸びきれずに7着。昨年のテレビ埼玉杯勝ち馬ベルモントソレイユは、2番人気に推されたものの中団から伸びを欠いて8着。昨年のロジータ記念勝ち馬アイチャンルックは、中団追走も直線伸びず9着。金盃2着のクールアイバーは、ここでは距離不足ということもあり後方儘の10着に終わった。

 勝ったブルーローレンスは、父が1999年のジャパンダートダービー(統一GI)勝ち馬オリオンザサンクスをはじめとしてダートの活躍馬を多数輩出しているシャンハイ、母がモガミヒカリ(母父ノノアルコ)という血統構成。北海道・早来町の★橋本牧場の生産で、馬主は昨年の東京プリンセス賞勝ち馬ブルーロバリーなどを所有する黛大介氏。2歳の11月に川崎でデビューし、デビューから5連勝でクラウンカップを制覇。主戦の的場文男騎手がキョウエイプライドに騎乗したため乗り替わりとなった東京ダービー黒潮盃は大敗したが、その後は再び的場騎手に手綱が戻って条件戦を4連勝。暮れの報知オールスターカップ5着を挟んで、今季初戦の多摩川オープンを快勝してここに臨んでいた。

 ブルーローレンスは、これで的場文男騎手とのコンビでは12戦11勝。負かしたトミケンマイルズとの比較からいけば、これで南関東のトップクラスに近づいたとは言えそうだ。距離・脚質ともに融通が効くタイプだけに、今期は南関東では相当な活躍が期待できそうで、あとは統一重賞クラスでどこまでできるかということになりそう。今後の更なる成長に期待したいところだ。

 トミケンマイルズは、横綱相撲の競馬を見せたが一息入っていた分か踏ん張りが利かなかった。この一叩きで変わり身は見込めるであろうし、次走以降に期待したいところ。カセギガシラはスピードがあって相手なりに走るタイプ。ただ一本調子な分どうしても勝ちきれないところはある。勝ちきるにはやはり単騎逃げの方がよさそうだ。久々にこの馬らしい末脚を見せたナイキゲルマンは復調ムードといえそう。根が詰めが甘い面はあるが、今後も展開次第では注意したいところ。ハタノアドニスはもう9歳で、さすがに年齢的な衰えは否めないだろう。