[中央]第53回トヨタ賞中京記念(GIIl)|優勝:メガスターダム|父:ニホンピロウイナー|生産:静内町・高橋修牧場

 3月6日に行われた中京競馬場の名物ハンデ重賞中京記念(GIII)は、単勝2番人気のメガスターダム(牡6歳)[松永幹夫騎手、山本正司厩舎(栗東)]が、道中中団から内目を衝いて徐々に進出し、直線もそのまま内から抜け出して優勝した。勝ちタイムは1:59.5。

 【JRA日本中央競馬会】 [3歳限定:中山・芝2000m:馬齢・曇・良]

 2着には、後方追走から直線大外を回って差を詰めた4番人気のサンライズペガサスが入り、昨年の中山金杯(GIII)勝ち馬アサカディフィートが、後方追走から直線内埒沿いを強襲して3着。

 以下、昨年の目黒記念(GII)2着のトレジャーが、後方追走から差を詰めて4着。3番人気のグレイトジャーニーは、出負け気味のスタートから上手く先行したものの、直線失速して5着。一番人気に推されたセフティーエンペラは、好位追走も直線伸びきれずに6着に終わった。

 勝ったメガスターダムは、父が現役時代1984年、85年とマイルチャンピオンシップ(GI)を連覇した名マイラーで、種牡馬としても1992年、93年の安田記念(GI)を連覇したヤマニンゼファーなどを輩出している名種牡馬ニホンピロウイナーで、母がフミノスキー(母父マルゼンスキー)という血統構成。北海道・静内町高橋修氏の生産で、馬主はノースヒルズマネジメント。2歳8月の札幌開催でデビューし、6戦目で初勝利。続く500万下2着を挟んで挑戦したラジオたんぱ杯2歳S(GIII)で重賞初制覇。3歳時はクラシック路線に乗り、プリンシパルSを制したほか、皐月賞(GI)で5着、日本ダービー(GI)が4着。秋は神戸新聞杯(GII)4着から菊花賞(GI)に臨み、距離不安を囁かれながらも3着と好走。将来を嘱望されるも、その後脚部不安で長期休養。昨年の暮れに2年2ヶ月振りに復帰し、復帰戦のオリオンSで2着と好走。休み明け3戦目の松籟Sで久々の勝利を挙げ、京都記念(GII)9着を挟んでここに臨んでいた。

 メガスターダムにとっては約3年3ヶ月ぶりの重賞制覇。ただ、今回は相手に恵まれた面もあり、まだまだ完全復活とはいえないだろう。昨年暮れの復帰以降、やや折り合い面で難を見せているのも気になるところだ。今後は天皇賞・春(GI)が最大目標となると思われるが、潜在能力の面ではともかく、現状のレース内容ではまだまだ課題が多いように思われる。