[中央]第14回アーリントンカップ(GIII)|優勝:ビッグプラネット|父:ブライアンズタイム|生産:門別町・下河辺牧場

 2月26日に行われた3歳馬によるマイル重賞アーリントンカップ(GIII)は、単勝一番人気に推されたビッグプラネット(牡3歳)[武豊騎手、南井克己厩舎(栗東)]が、好発からハナを切り、そのまま逃げ切って優勝した。勝ちタイムは1:34.3。

 【JRA日本中央競馬会】 [3歳限定:阪神・芝1600m:別定・曇・良]

 昨年の朝日杯フューチュリティS(GI)5着以来のレースとなったセイウンニムカウが、道中中団追走から直線外に持ちだし、ゴール前よく追い込んだものの1 3/4馬身差の2着まで。

 以下、3番人気のインプレッションが3着。ジュニアカップ勝ち馬ロードマジェスティは、中団追走も直線伸びきれずに5着。昨年の野路菊S勝ち馬エイシンヴァイデンも、中団追走から直線伸びを欠いて6着。前走小倉の500万特別を勝ってここに臨んだ、昨年のクリスマスローズS3着馬マイネルアルビオンは、好位追走も直線失速して8着に終わった。

 勝ったビッグプラネットは、父が名種牡馬ブライアンズタイム、母が1997年のファンタジーS(GIII)勝ち馬で1998年の桜花賞(GI)2着のロンドンブリッジ(母父ドクターデヴィアス)という良血馬。姉に昨年のオークス(GI)勝ち馬ダイワエルシエーロ、近親に2001年の名古屋優駿(統一GIII)勝ち馬ナリタオンザターフがいる。北海道・門別町の名門下河辺牧場の生産で、馬主は「ビッグ」の冠号でおなじみの(有)ビッグ。2月13日の京都開催で新馬勝ちを飾り、ここに臨んでいた。

 ビッグプラネットは、好発から単騎で行けたとはいえ、ペース自体は緩みないもので行っており、キャリア2戦ということを考えればこの勝利はやはり高く評価できるだろう。今回のレース内容で即クラシックの有力候補ということはできないが、潜在能力が高いことは明らか。距離や脚質面も含め、今後の更なる成長に期待したいところだ。

 2着のセイウンニムカウは、勝ち馬には完敗の形も4角で前をカットされて仕掛けが遅れるシーンもあったし、ラストの伸びを見ればそうも悪い内容ではない。どうにも地味な印象はあるが、朝日杯フューチュリティSでも5着に入っているようにその末脚は確実なものがある。一千級に伍していくためにはさらにもうワンランクの成長が求められるだろうが、今後も堅実な活躍が期待できそうだ。3着以下は完全に力負けの印象で、これは完全にクラシック路線からは脱落だろう。