ダービー馬キングカメハメハ、引退・種牡馬入り

 既報の通り、右前脚に浅屈腱炎を発症し、天皇賞・秋(GI)を回避したキングカメハメハ(牡3歳)[松田国英厩舎(栗東)]が、現役を引退し、来春から種牡馬入りすることが、10月23日に発表された。日本調教馬としては過去最高となる総額21億円(1口3500万円×60口)のシンジケートが組まれ、北海道・早来町にある社台スタリオンSで繋養される。

 キングカメハメハは、父Kingmambo、母マンファス(母父ラストタイクーン)という血統構成。この春NHKマイルカップ(GI)と日本ダービー(GI)の変則二冠を達成。この秋は神戸新聞杯(GII)を楽勝したが、天皇賞・秋を目指して調整されていた10月20日に、右前脚に浅屈腱炎を発症していることが判明。症状が重く完治が見込めないことから、金子真人オーナーら関係者が協議し、引退・種牡馬入りが決定したという。

 日本で種牡馬となった馬としては、1997年に輸入されたラムタラが、総額約44億円のシンジケートを組まれたのが歴代最高。日本調教馬では1994年のクラシック三冠馬ナリタブライアンの20億7000万円が最高だったが、キングカメハメハはこれを抜いた。キングカメハメハは、近日中に栗東トレーニングセンターを出発し、繋養先の社台スタリオンSへ移動する予定とのこと。通算成績は8戦7勝。重賞は、上記のGI2勝、GII1勝のほか、今年の毎日杯(GIII)を勝っている。獲得賞金は4億2973万3000円。【JRA日本中央競馬会】