ダービー馬キングカメハメハ、故障

 今年のNHKマイルカップ(GI)、日本ダービー(GI)を制したキングカメハメハ(牡3歳)[松田国英厩舎(栗東)]が、右前浅屈腱炎を発症したことが判明した。予後については現在のところ経過観察中。

 管理する松田国英調教師のコメントによると、10月19日の早朝に微妙な異常がみられたため、翌10月20日に競走馬診療所にてエコー検査をしたところ、右前浅屈腱炎が確認されたという。今後のことについては、馬主の金子真人氏と協議して決められる。

 キングカメハメハは、父Kingmambo、母マンファス(母父ラストタイクーン)という血統構成で、半兄に2000年のサンタアニタダービー(米GI)を制したThe Deputy(父Petardia)がいる。

 昨年11月の京都開催で新馬勝ちをすると、続く500万下特別のエリカ賞も快勝。3歳となった今期は、緒戦の京成杯(GIII)こそ3着に敗れたものの、すみれS(OP)、毎日杯(GIII)と連勝して臨んだNHKマイルカップでは、中団待機から直線大外に持ち出すと、2着のコスモサンビームに5馬身差をつけて圧勝。1996年の第1回NHKマイルカップタイキフォーチュンがマークした1:32.6を0.1秒破るレースレコードでG1初制覇。史上初の変則二冠を目指した日本ダービーでは、マイネルマクロスが作ったハイペースのなか、大外から一気に伸びて見事優勝。勝ちタイムの2:23.3は、1990年にアイネスフウジンが記録した2:25.3のダービーレコードを2秒も短縮する快時計で、2003年にダンツランニングが記録したコースレコードも0.3秒更新するものだった。その後、夏場は休養し、秋初戦の神戸新聞杯(GII)では、後方待機から4角で外に持ち出すと、これまたレースレコードとなる1:59.0で快勝。10月31日に東京競馬場で行われる天皇賞・秋(GI)に向けて調整中だった。通算成績は8戦7勝。【JRA日本中央競馬会】