[宇都宮]宇都宮記念|優勝:パワフルダンサー|父:グルームダンサー|生産:浦河町・北光牧場

 単勝6番人気の伏兵パワフルダンサー(牡6歳)[野澤憲彦騎手、平石正己厩舎(宇都宮)]が、好位追走から直線しっかりと差しきって優勝した。勝ちタイムは2:05:1。2番人気のタワリングドリームが2着、4番人気のフォースキックが3着に入り、断然の一番人気に推されたテンリットルは7着。三連単は38,940円の波乱となった。

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 板東太郎賞勝ち馬で、前走の高崎記念で一番人気を裏切る9着に大敗したタワリングドリームは、道中2番手追走から直線抜け出しにかかったが、勝ち馬の決め手に屈して2着。端午賞勝ち馬フォースキックは、スタートからハナを切って逃げたものの、直線粘りきれず3着。

 以下、前走の穂の香賞で重賞初制覇を達成したブリッジクリアーは、好位追走も直線伸びず4着。穂の香賞2着のコウエイシャープは、中団追走からジワッと差を詰めて5着。ばん阿賞3着のレザーネックは、中団追走も直線伸びず6着。単勝1.9倍と断然の一番人気に推された名古屋大賞典(統一GIII)3着馬テンリットルは、ここのところのスランプを脱することができず、後方から差を詰めただけの7着。春光賞勝ち馬のハイコンプリートは、後方儘の8着。カネユタカオー記念2着のブンブクマーチャンも、後方儘の9着。カネユタカオー記念勝ち馬のマルハチストライクは、好位追走も直線失速して10着に沈んだ。

 勝ったパワフルダンサーは、父がグルームダンサー、母フェローズドーター(母父マルゼンスキー)という血統構成で、全姉にJRA2勝のキャロルシチーがいる。北海道・浦河町の北光牧場の生産で、馬主は占部貞夫氏。旧3歳の6月に、名古屋の竹下直人厩舎からデビューし、デビュー勝ち。2歳時は、兼六園ジュニアカップ、中京盃、ゴールドウイング、ライデンリーダー記念と、重賞で4連続2着。明けて3歳初戦のゴールドジュニアを3着し、条件戦で2勝目を挙げた後、大井の寺田新太郎厩舎に移籍。大井では相変わらず堅実なレースを続け、A2クラスで頭打ちとなった昨年の暮れに、宇都宮の平石正己厩舎に移籍。移籍初戦の特別戦を快勝して臨んだ暮れの大一番、とちぎ大賞典で待望の重賞初制覇を達成する。6歳となった今期は、織姫賞2着、ブライアンズロマン記念2着、高崎の開設記念4着とやや詰めを欠いていたが、八汐賞で復活の重賞勝ち。しかし、その後はまた詰めを欠いて勝ちきれず、ここは人気の盲点になっていた。