[盛岡]第6回岩手県知事杯OROカップ(D重賞)|優勝:トキオパーフェクト|父:Rahy|生産:米国・Edward P. Evans

 マイルチャンピオンシップ(GI)の盛岡のトライアル出走馬選定競走岩手県知事杯OROカップは、単勝5番人気の伏兵トキオパーフェクト(セ9歳)[陶文峰騎手、櫻田浩三厩舎(岩手)]が、スタートからハナを切って逃げ切った。勝ちタイムは1:40:4。勝ったトキオパーフェクトは、旧4歳の6月に中日スポーツ賞4歳S(GIII)を勝って以来、6年ぶりの重賞制覇。また、鞍上の陶文峰騎手は、これが嬉しい重賞初制覇。2着に大井から遠征してきた3番人気のザブレスが入り、一番人気に推されたサイレントグリーンは3着どまり。馬単は17,600円の波乱となった。

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 レースは、揃ったスタートからトキオパーフェクトがスンナリハナを奪い、大井から遠征してきた元JRA5勝のザブレスが2番手につける展開。単勝1.5倍と断然の一番人気に推されたせきれい賞勝ち馬サイレントグリーン、2番人気の愛知から遠征してきたフィリーズレビュー(GII)3着馬レイナワルツ、昨年のこのレース2着のタイキインフェルノがが好位につけていく。

 勝負所では有力どころも前に取り付き、後方に待機していた昨年のみちのく大賞典2着馬シンコウシーザーも進出を開始する。

 直線は、トキオパーフェクト、ザブレス、サイレントグリーンの3頭の激しい叩き合いとなったが、結局逃げたトキオパーフェクトが1/2馬身差凌いで優勝した。

 2番手追走から行った行ったの展開に持ち込んだザブレスが2着で、人気のサイレントグリーンは、さらにクビ差遅れての3着。

 以下、後方から差を詰めた1999年の新潟記念(GIII)勝ち馬ブリリアントロードが5着。タイキインフェルノは直線伸びを欠いて6着。ここ5戦で4勝と調子を上げてここに臨んだ金杯4着馬エアウィードは、後方儘の8着。レイナワルツは直線失速して9着。シンコウシーザーは結局直線伸びずに10着に終わった。

 勝ったトキオパーフェクトは、父が1989年のベルエアーH(米GII)の勝ち馬で、種牡馬としては2001年のBCターフ(米GI)などGI6勝の名馬Fantastic Lightなどを出して大成功しているRahy、母がPerfect Probe(母父Mr. Prospector)で、半弟に2001年のウィリアムドナルドシェイファーH(米GIII)勝ち馬Perfect Cat(父Tabasco Cat)がいる血統の米国産馬。馬主は吉田勝己ノーザンファーム代表。旧3歳の11月に古賀史生厩舎(美浦)からデビューし、無敗の4連勝でクリスタルカップ(GIII)を制覇。2番人気に推されたNHKマイルカップ(GI)ではエルコンドルパサーの15着に沈んだが、続く中日スポーツ賞4歳S(GIII)で重賞2勝目を挙げ、スプリンターとしての将来を嘱望される。しかし、その後は今ひとつ成長に欠き、7歳の3月までJRAで走ってオープン特別を2勝したものの、重賞では1999年の根岸S(GIII)2着が最高だった。その後、秋に岩手の櫻田浩三厩舎に転厩し、移籍後は3連勝してJBCスプリント(統一GI)に臨むも、ここは相手が強く6着まで。その後は、年齢的な衰えもあるのか、平場や特別ではちょくちょく勝つものの、重賞では今一つ勝ちきれないレースが続いていた。9歳となった今期も、堅実に入着は果たすものの、重賞では栗駒賞の2着が最高。また、芝は昨年のこのレースで3着して以来の久々ということもあり、ここは人気の盲点となっていた。