[船橋]第51回日本テレビ盃(統一GII)|優勝:ナイキアディライト|父:ディアブロ|生産:新冠町・ハシモトファーム

 JBCクラシック(GI)の前哨戦日本テレビ盃(統一GII)は、単勝1.7倍と断然の一番人気に推されたナイキアディライト(牡4歳)[石崎隆之騎手、出川龍一厩舎(船橋)]が、スタートからハナを切り、直線の競り合いを1/2馬身差抑えて優勝した。勝ちタイムは1:49:7。

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 道中2番手を追走した東京ダービーアジュディミツオーは、直線よく食い下がったものの1/2馬身差競り負けての2着。群馬記念(統一GIII)勝ち馬ストロングブラッドは、先団を追走したものの、前残りの展開もあって2着から5馬身差離されての3着。

 以下、2001年の南関東クラシック四冠馬トーシンブリザードは、中団追走から勝負所で進出したものの、直線伸びきれずに4着。2番人気に推された東海S(GII)勝ち馬アンドゥオールは、スローで流れたにも関わらず中団でジッとしているだけの消極的なレース運びで、流れ込んだだけの5着どまり。マーキュリーカップ(統一GIII)勝ち馬スナークレイアースは、いつもどおり中団で脚を矯める競馬も、前残りの展開ではどうしようもなく6着。笠松から遠征してきたスパーリングレディーカップ(統一GIII)4着馬バハムートは、後方儘の7着。読売レディス杯勝ち馬ダイコーマリナは、積極的に好位につけていったものの、勝負所で一杯となり8着に沈んだ。

 勝ったナイキアディライトは、父ディアブロ、母ナイキアラモード(母父スリルショー)という血統構成。北海道・新冠町のハシモトファームの生産で、馬主は小野スミ氏。2歳の9月に船橋でデビューし、デビュー2連勝。3歳となった昨年は、重賞4連勝で南関東3歳牡馬クラシック二冠を達成し、三冠目のジャパンダートダービー(統一GI)でもビッグウルフの僅差3着と健闘。2003年のNARグランプリ最優秀3歳馬を受賞する。4歳となった今期は、気性の難しさが前面に出て持ち前のスピードが発揮できず、消化不良のレースが続いていたが、マイペースの競馬となったかしわ記念(統一GII)を鮮やかに逃げ切り、続く帝王賞(統一GI)でもアドマイヤドンを最後まで苦しめてハナ差の2着と大健闘。その後は夏場を休養に充て、ここに備えていた。

 勝ったナイキアディライトは、いつも通りの競馬でマイペースで行ければ強いところを見せた。秋緒戦としては上々のスタートといえるだろう。ただ、ここ3戦の好走は全て単騎マイペースで行けてのもの。今回も完全な行った行ったの競馬となっており、厳しい流れになった場合には一抹の不安がないわけではない。2着のアジュディミツオーは、3歳としては健闘といえるが、やはり展開に恵まれた面は否めない。素質の高さは折り紙つきとはいえ、今後も古馬相手に確実に上位争いできるかとなるとまだ疑問もある。次走が試金石となりそうだ。ストロングブラッドは、常に堅実だが今一つパンチが足りないところがある。現状はGIIIクラスまでの馬だろうか。トーシンブリザードは、休み明けとしては悪くない内容だが、かといって使って確実に上向くかとなるとなんともいえないのが現状。この馬の場合、自身の体調が全てなので、今回のレース内容から云々はできない。アンドゥオールは、帝王賞に続いて消極的なレース運びで流れ込んだだけに終わった。いつもいつも終いは同じような脚を使っているだけに、もう少し流れに乗ったレースができれば結果も違ってくるように思うのだが・・・。