[笠松]第33回くろゆり賞|優勝:マルブツワールド|父:マルブツセカイオー|生産:静内町・橋本牧場

 単勝1.4倍と圧倒的な1番人気に推されたマルブツワールド(牡4歳)[宇都英樹騎手、斎藤弘光厩舎(名古屋)]が、2番手追走から直線楽々と抜け出し、後続に9馬身差をつけて圧勝した。勝ちタイムは1:42:3。

 【Keiba.go.jp 地方競馬情報サイト】 [中日新聞杯:笠松・ダート1600m:別定・曇・やや重]

 2着には中団から差を詰めたロングライナー、2番人気に推された2000年のデイリー杯3歳S(GII)勝ち馬フジノテンビーは、スタートからハナに立ったものの、終始勝ち馬にマークされる厳しい展開に加え、58kgの斤量も応えて直線失速。3着に終わった。

 以下、昨年のゴールド争覇勝ち馬イッコーオーが、3番手追走から流れ込んで4着。大井からの転入初戦となった2002年のアフター5スター賞2着馬エーブマックイーンは、中団追走も直線伸びを欠いて5着まで。マーチカップ勝ち馬ナイキゴールドは、後方待機から直線差を詰めただけの6着。マーチカップ3着のハートリーフは、中団追走も直線失速してブービーの9着。昨年のこのレース2着のエイシンオニオンタは、好位追走も勝負所で一杯となり大差の最下位10着に沈んだ。

 勝ったマルブツワールドは、父が1995年のオグリキャップ記念(統一GII)勝ち馬マルブツセカイオー、母がマルブツホワイト(母父クリスタルパレス)で、半兄にJRA3勝のマルブツタイム(父ブライアンズタイム)がいるという、「マルブツ」の冠号でお馴染みの大沢毅氏の自家生産血統。名義上の生産牧場は北海道・静内町の橋本牧場で、馬主は大沢毅氏。

 昨年の4月に名古屋競馬場でデビューし、デビューから4連勝。さらに、2着1回を挟んで4連勝し、今年初戦の新春盃で重賞初制覇。それ以来の休み明けとなった前走の平場戦も快勝し、連勝を5に伸ばしていた。

 これで、通算成績は10戦9勝となり、重賞は2勝目。今回は東海公営のミツアキタービンを除く一線級を一蹴しており、展開面を考慮してもフジノテンビーとの比較から相当な素質を秘めていそうだ。父のマルブツセカイオーは、産駒数は少ないながらなかなかの能力を持った馬を出してきており、まだまだ奥がありそうな感もある。東海公営からまた新たに楽しみな馬が出てきたといえそうで、全国区でレースをする日が待ち遠しいところである。