第9回ドバイワールドカップ(首GI)国際競走の結果―日本勢は惨敗

 現地時間3月27日(日本時間3月28日未明)、UAEアラブ首長国連邦ドバイのナドアルシバ競馬場において、第9回ドバイ国際競走シリーズが開催された。

 ドバイ国際競走シリーズ第一弾のゴドルフィンマイル(首GII)は、Excessivepleasureが大きく出遅れる波乱のスタート。DuringとEstimraarが並んで先行し、出遅れたExcessivepleasureも二の脚で好位に進出。ゴドルフィンの切り札のFirebreakは中団の外から。前はそのままの態勢で4角に差し掛かり、そこでFirebreakが外から一気に前に並びかける。直線は、Firebreakが持ったままでアッサリ抜け出し、後続を突き放して完勝。先行したEstimraarとExcessivepleasureがよく粘ったものの、最後はTropical Starが二番手に上がりUAE勢のワン・ツー。有力視されたDuringは直線で早々に一杯となって6着に終わった。

 ドバイシーマクラシック(首GI)は、マイケル・キネーン騎手騎乗のWarrsanがスローペースで逃げ、これをアメリカのHard Buckが二番手でマークしていく展開。直線もこの2頭がよく粘っていたが、直線を向いても全く追い出さず、残り200mを切ってようやく追い出した、ゲイリー・スティーヴンス騎手騎乗のPolish Summerの末脚が爆発。着差こそ小さかったものの、ゴール前は抑える余裕も見せて差しきった。二番手から抜け出して懸命に粘ったHard Buckが2着。

 日本からマイネルセレクトが出走したドバイゴールデンシャヒーン(首GI)は、UAEのConroyがなかなかゲートに入らず、波乱を予感させる展開。スタートはほぼ横一線も、二の脚が一息のマイネルセレクトは、微妙に前をカットされて後方の外を追走する展開。馬場の真中を先行するOur New Recruitとその外につけたAlkeが引っ張る流れとなり、昨年のBCスプリント(米GI)勝ち馬のCajun Beatは好位で前をマーク。勝負所ではCajun Beatが抜け出しにかかったものの案外伸びがなく、逆にOur New RecruitとAlkeが抜け出す。ゴール前はOur New Recruit突き放し、Alkeが2着。Cajun Beatは最後追い込んだConroyにも交わされて4着。マイネルセレクトは、勝負所で外から伸びかかったが、結局最後の一伸びが足らず、前を脅かすには至らない5着までだった。

 ドバイデューティーフリー(首GI)は、世界から一流馬が集結する大混戦。レースは、好発を切ったRefuse To Bendがハナに立つ意外な展開。UAEのCrimson Palaceとアメリカのサラファンが好位を追走。中団にNayyirがつけ、Bright Sky、Paoliniの欧州勢は例によって後方から末脚に賭ける。道中はスロー気味のペースで流れ、一団に固まっての展開。4角ではRefuse To Bend、Martillo、サラファンの3頭が並び、そのまま前残りの展開と思われたが、直線半ばの勝負所でRefuse To Bendが一杯となりMartilloが先頭。これに馬場の真中からNayyirが並んできて、このままこの二頭で決まるかと思われたゴール前、最後方追走から内目を捌いて追い込んできたPaoliniと、同じく最後方から大外をぶん回して追い込んできた南アフリカのRight Approachが鼻面を並べて一気の追い込み。ゴール前は一団の大混戦となったが、結局PaoliniとRight Approachが同着で優勝となった。

 日本から3頭が挑戦したドバイワールドカップ(首GI)は、枠入りは至って順調。しかし、スタートで武豊騎手騎乗のサイレントディールが大出遅れでジ・エンド。安藤勝己騎手のアドマイヤドンはまずまずのスタートも二の脚がつかず中団で揉まれる形。リージェントブラフはスタート五分も例によって後方から。レースは昨年のジャパンカップダート(国際GI)勝ち馬Fleetstreet Dancerがハナを切り、二番手にドンH(米GI)勝ち馬のMedaglia D'Oro、三番手に昨年のBCクラシック(米GI)勝ち馬Pleasantly Perfectと、アメリカの三強が引っ張る緩みない展開。ゴドルフィンのGrand Hombreが好位を追走し、南アフリカのVictory Moonが中団から。3〜4角の中間あたりでは、ハナに行くFleetstreet Dancerの外にMedaglia D'Oroが付け、これをPleasantly PerfectとGrand Hombreがこれをマークする展開。直線に向くとMedaglia D'Oroが抜け出しにかかるものの、Pleasantly Perfectの手応えが抜群。残り400mあたりではPleasantly Perfectのアレックス・ソリス騎手が1回脚を矯め、Medaglia D'Oroも意地を見せて懸命に粘りこみを図るものの、ゴール前再び追い出されると、最後は底力の違いでPleasantly Perfectが捩じ伏せた。前には離されたものの、中団から脚を見せたVictory Moonが3着。日本勢は、アドマイヤドンは終始流れに乗れず、流れ込んだだけの8着。リージェントブラフは道中離れた最後方に置かれたものの、直線はこの馬らしい末脚を見せて、着順こそ振るわなかったものの力は出し切っての9着。サイレントディールはスタートでの大チョンボで全くレースにならず、大差の最下位に終わった。

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