3月22日の第7回黒船賞(統一GIII)-高知は、ディバインシルバーが優勝

 【NAR地方競馬全国協会】 [農林水産大臣賞典:高知・ダート1400m:別定・小雨・重]

 高知で唯一行われる統一重賞黒船賞(統一GIII)は、2番人気のディバインシルバー(牡6歳)[安藤勝己騎手、和田正道厩舎(美浦)]がマイペースで逃げ、4角で後続を突き放してそのまま押し切った。勝ちタイムは1分26秒4。

 武豊騎手騎乗で1番人気に推された2001年のフェブラリーS(GI)勝ち馬ノボトゥルーは、後方から内目を回って一気に追い上げたものの、不良馬場と59kgの斤量が堪えて1馬身差及ばずの2着。地元では14戦10勝と圧倒的な強さを誇る兵庫のエースのホクザンフィールドは、直線一気に追い込んだものの、勝負所で大外を回るロスが堪えて3着止まり。黒船賞でこれまで3戦2勝2着1回と抜群の相性を誇ってきたノボジャックは、2番手からのレースとなり、直線も流れ込むだけの4着に終わった。

 地方競馬転厩後は16戦14勝と圧倒的な勢いを誇り、今回が統一重賞初挑戦となった岩手からの遠征馬タイキシェンロンは、好位追走から流れ込んでの5着と悪くない内容。地元高知勢は、昨夏に上山から転入し、転入後は12連勝と絶好調の父ミュゲロワイヤル産駒ベストライナーが期待を集め、中団追走からねばり強い伸びを見せたものの、掲示板にはあと一歩及ばずの6着。

 以下、名古屋からの遠征馬で、昨年の名古屋・マイル争覇勝ち馬のキウィダンスは、先行したものの4角では一杯となって9着と失速。JRAからの遠征馬で、昨年のNHKマイルカップ(GI)勝ち馬のウインクリューガーは、先行したものの早々と一杯となり、最下位の12着に沈んだ。

 勝ったディバインシルバーは、父SilverDeputy、母BeMyBaby(母父Ogygian)という血統構成。3歳の1月にデビューし、2戦目で初勝利。スピード任せのレース振りで、オープンに昇級後はどうしても最後の踏ん張りが利かないレースが続いていたが、安藤勝己騎手に乗り替わった昨夏のクラスターカップ(統一GIII)で、一転して7馬身差の圧勝でレコード勝ち。その後はやや不調気味だったが、ここは鮮やかな逃げ切りで復活を果たした。

 得意の小回りコース、不良馬場に恵まれた面があったとはいえ、1400mをこなしたのは収穫。やはり今回のようにハナに行くのがベストなタイプだけに、今後も展開に左右される面は否めないが、単騎の逃げでスピードをフルに生かせば、今後もチャンスは回ってきそうだ。