新冠町・ハイセイコーフェスティバルは3年でその歴史に幕

 【苫小牧民報】 ハイセイコーの偉業を後世に伝えようと、新冠町で行われてきたハイセイコーフェスティバルが幕を閉じることになった。開催時期の5月初旬が、中心となって活動してきた軽種馬生産牧場にとって最も忙しい時期に当たるほか、財政難が取り止めの大きな理由だという。

 ハイセイコーフェスティバルは、2001年から新冠軽種馬生産振興会や観光協会、農協などが実行委を組織し、ハイセイコーの命日の5月4日に開催。道の駅「サラブレッドロード新冠」前に建てられた等身大のハイセイコー像を中心に、競馬ファンや町民にも親しまれてきたイベントだった。

 取り止めの理由は、中心になって活動してきた軽種馬生産牧場にとって5月が出産時期に当たり、牧場にとって最も忙しい時期で支援することが難しくなったとされている。しかし、直接の引き金となったのは財政事情にあるようで、昨年8月の台風10号による集中豪雨による被害で町財政が一段と深刻化したこと、さらに、事業費の半分を占めていた北海道からの補助が打ち切られたことも終了につながったいう。

 全国的に人気が根強いハイセイコーを中心とした名物イベントだっただけに、ファンとしては寂しい気持ちも禁じ得ないところだ。