上山競馬の厩務員労働組合、補償交渉の進展などを求め街頭運動

 【毎日新聞山形版】 上山競馬廃止に伴う補償問題で、「県厩務員労働組合」は3月9日、運営していた上山市に対して交渉の進展と雇用確保を求め、上山市役所前で街頭運動を行った。 この街頭運動には厩務員約35人が参加。「市は誠意ある回答を示せ」などと書かれた横断幕を持ち、問題の早期解決を訴えた模様。

 上山市競馬対策室によると、かみのやま競馬の元・厩務員146人のうち半分の73人が、いまだに再就職先などが決まっていないという。また、転居先が見つからない24世帯28人が現在競馬場敷地内の内厩舎住宅に住んでいるが、上山市側は、転居先が見つからず再就職先の斡旋もままならないにも関わらず、3月末までの退去を求めているという。

 かみのやま競馬が休止された2003年11月以降、同組合と上山市側の話し合いは10回以上に上るが、「見舞金」の交渉はまったく進んでいない。同組合の菅野委員長は「3月で失業手当の給付期間が終わる人もいる。廃止の影響を考えれば、市側は早期に今後2、3年の生活も視野に入れた補償をすべきだ」と話しているという。