2月24日の第42回しらさぎ賞(D重賞)-浦和は、モエレトレジャーが優勝

 【NAR地方競馬全国協会】 南関東クラシック路線の浦和の前哨戦、しらさぎ賞は、川崎から遠征の2番人気モエレトレジャー(牡3歳)[金子正彦騎手、足立勝久厩舎(川崎)]が、ハナを切って終始主導権を握ると、直線は後続を4馬身差突き放して優勝した。

 [3歳限定:浦和・ダ1600m:別定・晴・良]

 昨年限りで休止となった上山の2歳チャンピオン、バックオフゴーは、勝ち馬には突き放されたものの先行策からしぶとく伸びて2着と、南関東転入初戦のここも通用の素質を見せた。的場文男騎手騎乗で積極的に先行したハイセイコー記念4着馬キョウエイプライドは、そのまま粘り込んでの3着。

 前走のニューイヤーカップ5着も、ここは11番人気と全くの人気薄となったミーティアレインが中団からジリジリ追い上げて4着。ニューイヤーカップ2着馬で、ここは紅一点のクラマサライデンは、中団から追い上げたものの、前残りの展開もあって5着まで。

 ここまで8戦2勝ながら、2着3回3着2回の安定した成績を買われて一番人気に推されたドラゴンシャークは、例によっての待機策から追い上げたものの、前残りの展開にも阻まれ7着と大敗。以下、父モガミヤシマ産駒で、ニューイヤーカップ4着のクラヤシマが8着。昨年の平和賞4着のエスプリゼットが9着。ダーレージャパンの所有馬として話題のゼレンカは、中団追走も早々と一杯となり、最下位の11着に沈んだ。

 勝ったモエレトレジャーは、父が昨年の新種牡馬トレジャーアイランド、母イブキピンクレディ(母父ノーザンテースト)という血統構成。昨年7月に川崎でデビュー勝ち。2歳時は鎌倉記念5着、ハイセイコー記念5着とオープン級では一押し足りない内容だったが、暮れのシクラメン特別で2勝目。前走のブルーバードカップでも全日本2歳優駿(統一GI)4着馬トミケンウイナーの3着と調子を上げてきていた。

 なお、同日名古屋競馬場で行われた第14回マイル争覇(D重賞)は、金沢から遠征したホシオー(牡8歳)[向山牧騎手、松原正文厩舎(金沢)]が人気に応えて快勝。重賞3勝目を挙げるとともに、JRAから金沢に移籍して以来の連勝を6に伸ばした。 【NAR地方競馬全国協会】 

 今回は単騎逃げの展開に恵まれて待望の重賞初制覇。道中の位置取りがそのまま着順に繋がっているように、それほど高いレベルとはいえないレース内容だが、後続の4馬身千切ったことは一応の評価をしたいところ。昨年の新種牡馬トレジャーアイランドは、現役時代はピーターパンS(米GII)2着程度とそれほど目立つ馬ではなかったが、父Danzigという血統が評価され、初年度は桜花賞(GI)2着のイブキパーシヴなど36頭に種付けとまずまずの人気を集めていた。その期待に応えるように初年度から重賞勝ち馬を出したのはさすがというべき。今後の産駒の走りにも注目したいところだ。