第21回フェブラリーステークス(GI)は、アドマイヤドンが優勝

 【JRA日本中央競馬会】 今年最初の平地のGIのフェブラリーS(GI)は、単勝1.3倍と圧倒的な一番人気に推されたアドマイヤドン(牡5歳)[安藤克己騎手、松田博資厩舎(栗東)]が、中団追走から道中掛かり気味になり幾分スムーズさを欠いたものの、直線ではじっくり追い出しを我慢され、ゴール前キッチリと先行勢を捉えて優勝した。勝ちタイムは1分36秒8。

 昨年の武蔵野SGIII)勝ち馬サイレントディールが、終始中団の内で脚を矯め、ゴール前差してきて2着。

 前走の根岸S(GIII)で11着と惨敗して人気を落としていた2002年のJBCスプリント(統一GI)勝ち馬スターリングローズが、好位追走からしぶとく脚を伸ばして3着。昨年のダービーグランプリ(統一GI)3着馬で笠松から遠征してきたミツアキタービンは、12番人気ながら2番手追走から一旦は先頭に立つ見せ場たっぷりの競馬で4着と健闘。後方待機からの直線勝負に賭けたガーネットS(GIII)2着馬のブルーコンコルドが5着。

 前走平安S(GIII)を勝って伏兵視されたタイムパラドックスは、好位につけたものの直線で伸びきれずに6着。2番人気に推された昨年のダービーグランプリ勝ち馬ユートピアは、スタートでハナに立ちかけたものの、ハタノアドニスにハナを叩かれ、結果的に内で揉まれる形となって直線失速の8着。直線勝負に賭けた伏兵のノボトゥルーストロングブラッドは、展開が向かなかったこともあって、これといった見せ場なくそれぞれ9着、11着に敗れた。

 アドマイヤドンは、父ティンバーカントリー、母は二冠馬ベガ(母父トニービン)という血統構成。2歳10月の京都開催でデビュー勝ちを収めると、そのまま3連勝で朝日杯フューチュリティS(GI)を制覇。3歳時はクラシック路線で今一つ精彩を欠いたものの、デビュー戦以来のダート戦となったJBCクラシック(統一GI)で歴戦の古馬を一蹴して圧勝。昨年は大きな不利を受けたフェブラリーSこそ大敗したものの、その後はGI2つを含む重賞3連勝。ジャパンカップダート(GI)は、アメリカからの伏兵フリートストリートダンサーにハナ差競り負けたものの、それ以来のレースとなったここを完勝。ドバイワールドカップ(首GI)遠征に向けて弾みをつける勝利となった。