第30回金杯(D重賞)-水沢は、ウツミジョーダンが優勝

 【NAR地方競馬全国協会】 公営水沢・正月競馬の風物詩―金杯は、単勝1.5倍と圧倒的な1番人気に支持されたウツミジョーダン(牡4歳)[小林俊彦騎手、村上佐重喜厩舎(岩手)]が中団から徐々に進出。直線で早めに抜け出すと、後続の追い上げを凌いで優勝した。勝ちタイムは1分42秒6。

 [水沢・ダ1600m:曇・稍重]

 昨年のダイヤモンドC勝ち馬ながら近走不振で人気を落としていたフルグラトルは、最後方待機から勝負所でジワッと進出、直線大外から猛然と追い込んだもののクビ差及ばずの2着。昨年の上山ダービー(こまくさ賞)馬で、公営かみのやま競馬廃止に伴ってこの冬から岩手の村上昌幸厩舎に移転したマイニングプレスは、好位から直線並んで追い上げたものの、さらに1/2馬身遅れて3着だった。


 菅原勲騎手騎乗で3番人気に支持された上がり馬エアウィードは、好位追走から流れ込んでの4着。昨年の不来方賞2着馬サイレントグリーンは、後方から追い込んだものの5着まで。

 トパーズC、ウインターCでウツミジョーダンの2着となった昨年の岩手ダービー(不来方賞)馬グランドピアノは、先行争いを捌いてハナに立ったものの直線失速して6着。ダービーグランプリ(統一GI)4着のマルショウロイヤルは、今回も末脚不発で後方のまま9着。トパーズC3着のエムティニシキは、2番手に付けたものの早々と一杯となり最下位の12着に終わった。

 勝ったウツミジョーダンは、父トロットサンダー、母チヨノカツラ(母父ミルジョージ)という血統構成。岩手でデビューし、2歳時は南部駒賞3着。昨年は船橋に移籍してしらさぎ賞を勝ったものの、羽田盃で10着大敗した後、休養を挟んで岩手に復帰。秋のトパーズC、ウインターCに続いて、これで重賞3連勝。今回はフルグラトルに迫られたものの、自ら前を捉えに行って押し切ったレースは、着差以上に強い内容。この世代の岩手エース格として、今年の活躍を期待したい。