第13回埼玉新聞杯(D重賞)-浦和は、ファイブビーンズが優勝

 【NAR地方競馬全国協会】 好位を追走したファイブビーンズ(牡6歳)[内田博幸騎手・川勝歩厩舎(船橋)]がゴール前強襲。先に抜け出したマキバスナイパーを一気に差し切って優勝した。2001年帝王賞(統一GI)優勝馬で8歳の古豪マキバスナイパーは、先行策から4角で先頭に立ち、横綱相撲で押し切るかに見えたのだが、勝ち馬の決め手に屈して1馬身1/2差の2着。さらに3馬身差の3着に、昨年のこのレース3着の8歳馬クラシカルマウントが追い込んだため、三連単は134,670円の大波乱となった。

 前走、約1年の休養明けからファーストレディ賞7着を叩いて本走に臨んだ昨年のマリーンC(統一GIII)2着馬カーディアンゴットは、後方からよく追い込んだもののハナ差競り負けて4着まで。トゥインクルレディー賞、ファーストレディ賞と牝馬限定重賞を2連勝していたアートブライアンは、中団から捲ったものの、直線伸びず5着。

 前走・京成盃グランドマイラーズ4着のノムラリューオーは、中団待機も伸び切れず6着。南関東転入後2戦続けて楽な逃げ切りを収め、今回も3番人気に支持されたロッキーアピールは、ハナに行けずに直線失速して7着。新人・山崎誠士騎手の重賞初制覇はお預けとなった。

 勝ったファイブビーンズは、父リアルシャダイ、母ゴールデンビー(母父サーペンフロ)という血統構成。JRAでデビューし、6戦目で未勝利戦を脱出。さらに、条件交流戦を2勝した後、公営上山競馬に転厩。上山では山形記念樹氷賞2着、花笠まつり賞3着などオープンクラスで活躍した。昨秋に南関東に転入して3連勝したものの、その後は入着するものの勝ち切れないというレースの繰り返し。今回は、大井の森谷良臣厩舎から船橋の川勝歩厩舎に転厩しての初戦だったが、見事な変わり身で待望の重賞初制覇を遂げた。実力馬マキバスナイパーを負かしてのものだけに今回の勝利は価値が高い。明けて7歳となるベテランだが、来年も活躍が期待できそうだ。