さようなら〜2002年供用停止種牡馬外伝その32「シーハリアースタンの場合」

 JRHR日本軽種馬登録協会から2002年供用停止種牡馬一覧が公表されたのを受けて、MilkyHorse.comではニュースコンテンツ「文芸欄」の企画として、まよ氏@MiljkyHorse.comの執筆による供用停止種牡馬の馬生を簡単に振り返る外伝を連載します。

 シーハリアースタン(JPN)→2002年11月14日、死亡

 1980年生。父はピットカーン。同馬は傍流血脈のFair Trial系で、キング・ジョージ勝ち馬Ela-Mana-Mouを輩出して1980年の英愛リーディングサイヤーを獲得し、輸入後はステイヤーズS勝ち馬カネクロシオや中山牝馬S勝ち馬のソウシンホウジュを出した。母はTeddy→Tantieme系のレベルコを父に持つジャクリーン。

 現役時代は旧4歳1月の中山開催でデビュー。デビュー戦は凱旋門賞を勝った名牝サンサンを母に持つ良血馬ウインザーノットが人気を集めていたが、これを5着に沈めて快勝。その後は休み休み使われて、結局は条件戦のみ3戦3勝という成績で引退することになった。

 現役引退後は、条件戦のみとはいえ負け知らずで底を見せていないことを見込まれてか種牡馬入りを果たした。しかし、これといって活躍馬を出すこともなく、晩年は門別町・クラウンホースメイトに移動して、事実上の隠居状態のまま天寿を全うすることとなった。

 なお、父のピットカーンは32歳となる今年もご健在であり、日本軽種馬協会那須種馬場において功労馬として悠々自適の生活を送っているようだ。息子の分も長生きしていただきたいものである。

 ※本来ならば、外伝その22で紹介すべきところを、調査不足のため順番を前後しました。