さようなら〜2002年供用停止種牡馬外伝その17「サクライットーの場合」

 JRHR日本軽種馬登録協会から2002年供用停止種牡馬一覧が公表されたのを受けて、MilkyHorse.comではニュースコンテンツ「文芸欄」の企画として、まよ氏@MiljkyHorse.comの執筆による供用停止種牡馬の馬生を簡単に振り返る外伝を連載します。

 サクライットー(JPN)→2002年8月3日、死亡

 1982年生まれ。父サンシー、母イットーで、桜花賞エリザベス女王杯などを制した名牝ハギノトップレディの全弟という良血馬。不出走でも種牡馬入りできたのはその良血ゆえだろう。

 とはいえ、種付け相手に恵まれた種牡馬生活とは言い難いのが実情だった。地方を中心に産駒を送り出した。代表産駒としては、北関東のクラシック路線で活躍し、とちぎダービー、しもつけさつき賞を制したハシモトキングや、高崎3歳優駿を制し、中央入り2戦目のオープン特別・関越Sで2着と健闘したカツノイットーなどが挙げられる。

 さすがに兄のハギノカムイオーほどの成功を収めることができなかったのは、仕方のない面がある。20歳過ぎまで供用され続けたことを考えると、同馬の馬生はむしろ幸せだったというべきではないだろうか。