岩手県競馬がYahoo! JAPANを含むソフトバンク・グループと馬券発売で業務提携することを正式発表

 http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=70345&log=20050906 (須田鷹雄の日常・非日常)

 内容は、
 1.インターネット販売における業務提携に基本合意した
 2.受託手数料等細部の詰めは来年4月の導入までに行う
 3.ヤフーは自グループの組織やインフラを生かし、岩手競馬の商品力アップを目指す。具体的には本案件向けの競馬ポータルサイトを作る
と、基本的にはリリースの出ている通りでした。
 質疑において出てきた内容としては、
 A.岩手を成功させることで、地方競馬他地区やJRAに水平展開していくことは視野に入れている
 B.公益法人の設立など、競走システムへの関与は現状考えていない

 須田鷹雄氏が、本日午前中に東京・ホテルオークラで行なわれた孫正義ソフトバンク代表と増田達也岩手県知事(岩手県競馬組合管理者)と記者会見に出席してこられました。おおよそ、昨日、岩手日報が報道した飛ばし記事通りの内容が発表された模様です。
 記者会見にはマスコミ取材が数百人出席しており、それでいて、競馬関係者は須田鷹雄氏と「僕らのノモケン」 ヽ(´ー`)ノ こと野元賢一記者だけだっとのこと。むしろ期待できます(こら)。
 ところで、公益法人の設立等、主催関係まで踏み込まない程度の提携では岩手県競馬の存続を確約するものではない(推定)、という悲観的な見解あり得るでしょうが、そんな一方的な依存を上場企業が許してくれるはずはないと思います。むしろ、良くも悪くも地方競馬としては有数の売上規模(2005年度予想で年商300億円)がある岩手県競馬に、日本最大のポータルサイト*1がコンテンツの一部として食指を伸ばしてくれる程度には商品価値が残っていたことを幸運に思うべきでしょう*2。それは、たとえソフトバンク・グループにとっては、岩手県競馬との提携が、将来におけるJRA日本中央競馬会との馬券発売システム提携のプレテストに過ぎないとしてもです(妄想)。

 http://www.sanspo.com/sokuho/0906sokuho043.html

 孫正義ソフトバンク代表「岩手競馬でうまくいけば、他の地方競馬日本中央競馬会(JRA)でも展開していきたい」

 それから、地方競馬のインターネット馬券発売システムはD-netが既にあるというのに今さら他のシステムで何ができるというのか(推定)、という皮肉的な見解あり得ますが、競馬専業の会員制・馬券発売ウェブサイトとポータルサイト会員向けの馬券発売ウェブサイトでは商圏がまったく桁違いですし*3、クレジットカード決済が採用されるようなことがあれば会員登録が不要となり開放性がまったく異なってきます。また、D-netとシステム提携する余地だって理論的にはあり得ます。
 こういうニュースのとき、「MilkyHorse.comの馬法学研究会」は楽観的でありたいと思っています。ドンキ・ホーテが馬にまたがって水車に立ち向かう姿は、確かに道化かもしれなません。それでも、挑戦する道化師を 笑うな。
 "Give a clown your finger, and he will take your hand."
 がんばれ、みちのく岩手競馬ソフトバンク・グループ。以上。
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 http://bb.watch.impress.co.jp/cda/news/10965.html

 馬主やジョッキーなどのブログや掲示板などで競馬ファンとのコミュニケーションも図っていく方針。ガンホーエンターテイメントやNCジャパンなどグループのオンラインゲーム事業も利用し、ポータル上での競馬オンラインゲーム提供も予定されている。

 増田達也岩手県知事「ライブドアを含めた複数企業との提携を検討していたが、その中でも国内最大のポータルやブロードバンドサービスなど、情報通信分野を代表する多角的企業であり、確実な決済機能も持っているとの理由からソフトバンクを選択した。何よりも、ソフトバンクには競馬に対する深い理解と洞察力がある。」

 孫正義ソフトバンク代表「競馬の収益の分配金は医療や畜産振興、福祉などの社会貢献に対して行なわれている事業という根本であり、社会、とくに地方財政にとっての財源ということを考えた時、これは積極的に取り組むべきだろうと考えた。」

 「BroadBand Watch」が、最も詳細にして資料写真も豊富で、かつ前向きな報道内容となっています。特に、ソフトバンク側からサイト設計(イメージ)が提示された点は評価できると思います。プレゼンテーション能力って、本当に大切ですね。
 ちなみに、この記事における最大のポイントは、「ソフトバンク岩手県競馬組合と提携して競馬事業に参入する」という見出しであることを指摘したいです。それが世間一般の受け止め方ってヤツだということを再認識させてくれますから。
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 http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000047715,20086979,00.htm

 日本中央競馬会(JRA)の場合、電話やインターネットによる勝馬投票権の販売は右肩上がりで、売得総金額の42%が電話やインターネットによるものだが、岩手競馬の場合はそれがほんの3%だという。孫氏もこの格差に目をつけ、「電話やインターネットで投票が可能となることで、ビジネスチャンスが広がる」としている。

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 http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0509/06/news011.html (IT Media)

 提携では、ソフトバンクグループが岩手競馬のWebサイトを新設し、出走馬や騎手、オッズなどの関連情報を掲載。情報を参考に、ネットから馬券を購入できる。また全レースのネット中継も行い、全国から同競馬を観戦できるようにする。地元専門誌の編集長によるブログなども展開する。決済方式など、詳細は今後詰める。

 「IT Media」は、記事掲載が極めて迅速でした。
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 http://www.softbank.co.jp/news/release/2005/050906_0001.html (ソフトバンク社プレスリリース)

 1 .パソコンおよび携帯電話を介した勝馬投票券のインターネット販売
 岩手競馬のウェブサイトを新たに設け、出走馬、騎手、オッズ等の関連情報を提供するとともに、勝馬投票券の販売を行います。これにより、全国の競馬ファン岩手競馬勝馬投票券を容易にご購入いただけるほか、盛岡競馬場および水沢競馬場においても、携帯電話を介して観客席やパドックなどで勝馬投票券をご購入いただくことが可能になります。
 2.岩手競馬レースのブロードバンド中継
 ソフトバンクグループが有するブロードバンド技術を用いて、岩手競馬の全レースを中継配信し、全国のファンに迫力あるレースの模様をご視聴いただきます。また、レースの合間には岩手県の観光情報などを映し、観光客の増加にもつなげてまいります。
 3.岩手競馬の専門誌「テシオ」編集長等によるブログの立ち上げ
 岩手競馬の専門誌「テシオ」の編集長であり、地元テレビ、ラジオ、そしてグリーンチャンネル「全国競馬便り」で活躍している松尾康司氏等によるブログを立ち上げ、内側から見た岩手競馬について日々のレースや話題のトピックスに関してさまざまな意見を綴っていきます。

 少なくとも、現在確認されている情報では、Yahoo! JAPANのコンテンツとして岩手県競馬の馬券販売が取り込まれる可能性は大きいものの、明言は避けられているというところですね。
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岩手県競馬がYahoo! JAPANとネット馬券発売で業務提携する見通し

 http://d.hatena.ne.jp/milkyhorse/20050905/p1

ソフトバンク岩手競馬 提携発表 (みちのくレースのおたのしみ)

 http://blog.goo.ne.jp/iwater99/e/98acebb5360754f2a799afcac5927a5d

遅ればせながら岩手&ソフトバンクの業務提携について書いてみる (馬系の話か日記か雑記か否か)

 http://blog.livedoor.jp/umauma22/archives/50193831.html

もう、メロメロ(溶) (岩手競馬狂の詩(うた)

 http://anjidasublog.seesaa.net/article/6639293.html

提携合意 (スタンドから、心のままに叫ぶ)

 http://tacck.cocolog-nifty.com/fm/2005/09/post_0a1d.html

競馬の本質を変えないと (日々の覚書)

 http://saito.cocolog-nifty.com/oboegaki/2005/09/post_3cc9.html

 帰宅してケーブルテレビのニュースチャンネル(TBS系)を見てずっこけた(死語)。「ネットでの地方競馬の馬券発売は初」とかでっかい字幕で伝えてるし。いいのかそんなことで。伝えるほうももちろん問題だけどそうやって伝えられちゃうD-netSPAT4も結局はその程度の認識しかされてない…。

議会対策としては有効ですが… (KANKANのネット競馬屋日記)

 http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=131680&log=20050907

 本当にソフトバンクはD−netと競合するようなものを作るつもりなのか、どうか?

 ソフトバンク日本レーシングサービスとの力関係(技術・財務)次第ではないでしょうか(ドクロ)。

ソフトバンク岩手競馬 (劇場の基本的には競馬日記blog版)

 http://red.ap.teacup.com/theater777/211.html

岩手とソフトバンクが提携 最大最後のチャンス活かせ (馬券日記オケラセラ)

 http://baji.cocolog-nifty.com/okera/2005/09/post_bd45.html

この試みに成功すれば九州競馬も追随するんじゃないかと期待 (座布団が行司にクリーンヒット)

 http://d.hatena.ne.jp/wao_o/20050905/p3

ソフトバンク地方競馬 (洋楽好き馬主日地方競馬馬主として思うこと)

 http://blogs.yahoo.co.jp/euphoria1995/10555176.html

 上場企業ソフトバンクによる競馬開催への”赤字補填”などはまったく期待できません。(過去のライブドア地方競馬との提携話ではそのようなことも要望されたとか…。現実、そんなことしたら、孫さんが株主代表訴訟を起こされるでしょう)。そして、ソフトバンクが儲からないと判断したら撤退もあっという間でしょう。

 まったくその通りだと思います。赤字補填を上場企業に要求することは、所詮ナンセンスだと思います(夢物語)。

インターネットレジャー産業の中の競馬とは―競馬及びギャンブルとネットの融合について感じること (NO GUTS,NO GLORY.)

 http://blog.livedoor.jp/no_guts_no_glory/archives/50067082.html

岩手&ソフトバンク業務提携 その2 (馬系の話か日記か雑記か否か)

 http://blog.livedoor.jp/umauma22/archives/50196537.html

 ネットで馬券を売るには超簡単なインターフェースを用意するか、ネットに敏感な若い世代を取り込むしかない…。

ネット関連企業でソフトバンクがベストの選択肢であることも事実 (須田鷹雄の日常・非日常)

 http://www2.diary.ne.jp/logdisp.cgi?user=70345&log=20050907

 官主導だとどうしても競馬知らない有識者(それは識が有ることになるのか?)集めて会議始めちゃうので、民間らしいスピードと実効性のある動きができれば理想的だと思います。

 さりげなく、毒を吐かれてますなあ。( ̄ー ̄) 頑張ってください*4

ソフトバンクグループの参入実現不可能性を検証 (ダービーラウンド語録)

 http://derby-round.cocolog-nifty.com/tck/2005/09/post_facf.html

 ソフトバンクグループが馬券購入サイトを立ち上げるにあたって最大の問題となるのが、既存のトータリゼータシステムとソフトバンクグループのトータリゼータシステムをどのように接続するかという点である。

「来年のことを言うと鬼が笑う」なんてことにならなければ良いのだが、と思いながら海外でまさにやっていることに気づく (負け馬@馬耳東風)

 http://blog.livedoor.jp/hrnews/archives/50069504.html

ソフトバンクの狙いはニートだ (白駒食場)

 http://d.hatena.ne.jp/arikui/20050906#1126007815
 な、なんだってー!!(AA略) しかし、ネット世代の若者をゲーム感覚で競馬漬けにしてしまえ、という発想は間違っていないと思い直しました。 (文責:ぴ)

*1:その点が、ライブドアとの違いです。

*2:その点が、高知県競馬との違いです。

*3:D-netを過大評価するのはコアな競馬ファンだけだということを忘れてはいけません。つまり、D-netに加入する人は、馬券を買う人の中でも希少な存在に過ぎません。

*4:http://air.ap.teacup.com/m-wani/516.html