[中央]第27回新潟大賞典(GIII)|優勝:エアセレソン|父:チーフベアハート|生産:静内町・藤原牧場

 5月15日に行われた新潟競馬場の名物ハンデ重賞、新潟大賞典(GIII)は、単勝一番人気に推されたエアセレソン(牡5歳)[藤田伸二騎手、伊藤雄二厩舎(栗東)]が、道中中団追走から直線鋭く伸びて優勝した。勝ちタイムは1:58.9。

 【JRA日本中央競馬会】 [4歳以上:新潟・芝2000m:ハンデ・晴・良]

 今年からJRAに移籍してローカル開催を中心に活躍している柴山雄一騎手が騎乗した2003年の朝日チャレンジカップ(GIII)勝ち馬カンファーベストは、好位追走から一旦は抜け出しかかったものの、最後は57.5kgの斤量も響いてクビ差の惜しい2着。3着に田辺裕信騎手騎乗で、前走1000万下特別を勝ったばかりの父タマモクロス産駒の伏兵プライマリーケアが入り、三連単は152,360円の波乱となった。

 以下、昨年のカシオペアS(OP)勝ち馬エリモマキシムが、道中最後方から直線大外を追い込んで4着。昨年のAJC杯(GII)を勝った父ウォーニング産駒ダンツジャッジは、後方追走から直線伸びきれずに8着。昨年のオールカマー(GII)を制した父ホワイトマズル産駒のトーセンダンディは、好位追走も直線失速して11着。昨年の福島記念(GIII)を制した父ソヴィエトスター産駒セフティーエンペラは、先行策も直線の決め手で見劣り14着に終わった。

 勝ったエアセレソンは、父が現役時代に1997年のBCターフ(米GI)など北米のGIを4勝し、種牡馬としても昨年の朝日杯フューチュリティS(GI)勝ち馬マイネルレコルトや2003年の京都新聞杯(GII)勝ち馬マーブルチーフらを輩出してなかなかの成功を収めているチーフベアハート、母がリボンストライプ(母父トニービン)で、近親に1993年の日本ダービー(GI)を制したウイニングチケットがいるという血統構成。北海道・静内町の名門、藤原牧場の生産で、馬主は「エア」の冠号でお馴染みのラッキーフィールド。2歳11月の阪神開催でデビューし、2戦目で初勝利。その後は伊藤雄二厩舎お得意の「成長放牧」を挟みながらジックリと使われてきた。5歳となった今期は、緒戦の準OPを快勝し、続く格上挑戦の日経新春杯(GII)が5着。その後、準OPを4着、1着してここに臨んでいた。