[福山]第38回福山桜花賞|優勝:スイグン|父:ホーエイヒロボーイ|生産:門別町・中山巌牧場

 5月1日に行われた福山競馬の伝統の重賞、福山桜花賞は、単勝1.1倍と圧倒的な一番人気に推されたスイグン(牡5歳)[片桐正雪騎手、千同武治厩舎(福山)]が、道中3番手追走から勝負所で早くも先頭に立ち、直線後続の追い上げを凌いで優勝した。勝ちタイムは2:35:0。

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 レースは、昨年の瀬戸内賞勝ち馬アポロセンスイと、昨年のこのレース4着の快速牝馬ラピッドリーランが後続を引き離して激しい先行争いを繰り広げる展開。圧倒的な一番人気に推されたスイグンは、道中3番手につけたが、先行2頭は勝負所で早くも一杯となり、スイグンが早くも先頭に。4角では好位につけていた昨年の全日本アラブグランプリ2着馬ヤスキノショウキ、後方につけていた2003年のこのレースの勝ち馬ユキノホマレが一気に追い上げにかかるが、スイグンは後続の追い上げを振り切って優勝した。

 ユキノホマレはよく追いすがったものの、スイグンに並びかけるまでには至らず1/2馬身差の2着。ヤスキノショウキはさらに3馬身差離されての3着まで。

 以下、ローゼンホーマ記念2着のモナクラムセスが、後方追走からしぶとく追い上げて4着。ここへきて2連勝と上り調子でここに臨んだホマレユウキは中団から流れ込んだだけの5着。福山マイラーズカップを勝って以来のレースとなった昨年の福山3歳二冠馬メイユウオライオンは、順調さを欠いたせいかテンから行きっぷりが悪く、後方儘の7着。激しい先行争いを演じたアポロセンスイとラピッドリーランは、早々に一杯となり大差のブービー9着、最下位10着に沈んだ。

 勝ったスイグンは、父が2002年の楠賞全日本アラブ優駿勝ち馬チョウヨームサシなどを輩出しているホーエイヒロボーイ、母がエイランスイセイ(母父スイセイガバナー)で、全兄に1999年のタマツバキ記念などを制して同年のNARグランプリアラブ系最優秀古馬に選出されたエイランボーイがいるという血統構成。北海道・門別町の中山巌氏の生産で、馬主は村上俊信氏。2歳の6月にデビューして2戦目で初勝利。3歳春まではあまり目立たない存在だったが、楠賞全日本アラブ優駿で逃げ粘って2位入線(進路妨害で失格)した頃から力を付け始め、秋は鞆の浦賞、全日本アラブグランプリを連勝して福山の最優秀アラブ馬に選出された。4歳となった昨年は、西日本アラブ大賞典、セイユウ記念全日本アラブグランプリ、タマツバキ記念全日本アラブ大賞典を制してNARグランプリアラブ系最優秀古馬に選出された。今期は、緒戦の福山大賞典でメイユウオライオンの2着に敗れたものの、続くエフエム福山BINGO賞でメイユウオライオンに雪辱。続くローゼンホーマ記念を快勝した後、一息入れてここに臨んでいた。次走はタマツバキ記念となる予定。