[姫路]第42回六甲盃|優勝:シノブホマレ|父:タマモクロス|生産:三石町・ケイアイファーム

 3月30日に行われた姫路競馬の重賞、六甲盃は、笠松から遠征してきた単勝4番人気の伏兵シノブホマレ(牡4歳)[川原正一騎手、伊藤強一厩舎(笠松)]が、好位追走から直線抜け出して優勝した。勝ちタイムは2:13:1。単勝1.4倍と圧倒的な一番人気に推されたロイヤルセランガーが3着に敗れ、馬単24,020円の波乱の決着となった。

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 名古屋から遠征してきた名古屋記念4着のユウキュウが、中団からジワジワと追い上げてアタマ差の2着。名古屋からの遠征馬で圧倒的な人気の背負った昨年の東海ゴールドカップ勝ち馬ロイヤルセランガーは、スタートから逃げたものの、ラスト失速してさらに2 1/2馬身差の3着。

 地元兵庫勢は、白鷺賞5着の父メジロマックイーン産駒ジョーノルドピレンが、後方待機から勝負所で一気に捲って出たものの、直線踏ん張りきれずに4着。2003年の菊水賞勝ち馬マイネルエクソンが、後方追走から直線差を詰めたものの5着まで。昨年暮れに約3年半ぶりに勝ち星を挙げて以来ここ4戦3勝と好調な2001年のジュニアクラウン2着馬ムテッポウは、ここでは相手が強かったか後方儘の7着。昨年の東海桜花賞2着のシルクキャプテンは、中団追走も勝負所で一杯となり8着。前走白鷺賞で重賞初制覇を達成した父タックスパラダイス産駒のウエイトフォーは、先行したものの勝負所で早くも一杯となりブービーの9着に終わった。

 勝ったシノブホマレは、父が現役時代に1988年の天皇賞を春秋連覇して年度代表馬に輝いた「昭和最後の名馬」タマモクロス、母がファーストクラス(母父トウショウボーイ)で、半姉にJRA5勝のフライトソング(父アルカング)、JRA2勝のタカオサクセス(父ラストタイクーン)らがいるという血統構成。2001年の函館記念(GIII)勝ち馬ロードプラチナムなどを輩出している北海道・三石町のケイアイファームの生産で、馬主はヨシユキ興産(株)。2歳の11月に笠松新馬勝ち。3歳時は積極的にJRAの指定交流競走に遠征を繰り返しす一方、夏の金沢のMRO金賞を2着、暮れの東海ゴールドカップ古馬相手に3着と健闘する。今期は、緒戦の川崎記念(統一GI)は相手が強く大敗したものの、続く条件特別を2着してここに臨んでいた。

 シノブホマレは、これが待望の重賞初制覇。これまでの戦績から東海・北陸・近畿でトップを張るにはまだまだ役不足の感は否めないが、なんといってもまだ4歳。これからの成長に期待できるだけに、残り少なくなった父タマモクロス産駒の一員として今後の活躍に期待したいものだ。