[船橋]第50回ダイオライト記念(統一GII・南関東G1)|優勝:パーソナルラッシュ|父:ワイルドラッシュ|生産:米国・Mr.&Mrs.M.L.Woo

 3月16日に船橋競馬場で行われた統一重賞ダイオライト記念(統一GII)は、単勝3番人気のパーソナルラッシュ(牡4歳)[安藤勝己騎手、山内研二厩舎(栗東)]が、好位追走から2周目4角で先頭に立ち、そのまま押し切って優勝した。勝ちタイムは2:36:4。

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 昨年のジャパンカップダート(GI)勝ち馬で、武豊騎手騎乗で単勝1.5倍と断然の一番人気に推されたタイムパラドックスは、後方追走から勝負所で追い上げたものの、結局勝ち馬を捉えることはできず2馬身差の2着まで。平安S(GIII)を勝ち、前走でフェブラリーS(GI)3着と今季好調のヒシアトラスは、中団追走から勝負所で進出も直線伸びきれずに3着。

 以下、3着から7馬身差の4着に逃げた昨年の浦和記念(統一GII)勝ち馬モエレトレジャー。2002年の戸塚記念勝ち馬ジェネスアリダーが、後方追走から差を詰めて掲示板確保の5着。報知グランプリカップ3着のゴシップコラムは、後方追走も直線も伸びきれずに8着に終わった。

 勝ったパーソナルラッシュは、父Wild Rush、母Personally(母父Alydar)という血統構成の米国産馬で、馬主は深見冨朗氏。2歳9月の阪神開催で新馬勝ちし、その後は気性の問題もあってやや伸び悩んでいたが、3歳春に昇竜Sを勝って頭角を現し、ユニコーンS(GIII)で3着。秋は緒戦のエルムS(GIII)を古馬相手に快勝し、続くダービーグランプリ(統一GI)ではレコードで圧勝。さらに、米国に遠征してのBCクラシック(米GI)でも世界の強豪相手に6着と健闘した。しかし、帰国後はリズムを崩し、東京大賞典(統一GI)、フェブラリーSと連敗してここに臨んでいた。

 パーソナルラッシュは、ここ二走が状態・内容ともひどく、立ち直りに時間がかかるものかと思われたが、ここで鮮やかな復活を見せた。もともと昨秋のパフォーマンスからデキが戻ればGI級のものを持っていることは明らかなだけに、今後のレースにも期待が持てそうだ。

 タイムパラドックスは自分のレースができていたが、今回に関しては勝ち馬が一枚上手だったということ。相変わらず長距離ダートでは安定した内容を見せており、今期も昨年同様の活躍が期待できるだろう。3着のヒシアトラスは、内容は悪くないもののやはりGI級の相手だとまだワンパンチ足りないのかもしれない。今後の成長に期待だろう。地方勢は3着から7馬身差離されたように、今回の相手でははっきり力不足。この結果も致し方ないだろう。