[福山]第28回クイーンカップ|優勝:ピアドロイ|父:ホーエイヒロボーイ|生産:平取町・田村秋雄牧場

 3月5日に福山競馬場で行われた、福山の春の3歳牝馬路線の開幕を告げる重賞クイーンカップは、単勝1.2倍と圧倒的な一番人気に推されたピアドロイ(牝3歳)[嬉勝則騎手、白津壽己厩舎(福山)]が、道中2番手追走から勝負所で一気に抜け出し、直線後続の追い上げを凌いで優勝した。勝ちタイムは1:50:2。

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 レースは、人気の一角を占めると見られたソリダリティとアタリヤが感冒のため出走取り消しとなり、ピアドロイの一本被りムードでスタート。4番人気の伏兵アバレピンクがハナを切り、人気のピアドロイは2番手につける展開。ピアドロイは勝負所で早くも先頭に立つとそのまま抜け出し、独走するかと思われたが、直線半ばで気を抜いたのか一気に失速。昨年の全日本2歳アラブ優駿4着のヒミツノボタンがゴール前で猛追したが、ピアドロイが何とか3/4馬身差凌ぎきった。

 最低人気の伏兵マルゼンビユキーが、後方追走からしぶとく追い上げて3着と健闘。デビュー以来5戦3勝と好調で、ここは3番人気に推されたスターネスクイーンは、後方追走から追い上げたものの4着まで。逃げたアバレピンクは勝負所で一杯となり6着に終わった。

 勝ったピアドロイは、父が活躍馬を多数輩出しているアラブ界の大種牡馬ホーエイヒロボーイ、母が1994年の福山ダービー馬ピアドタイトル(母父トスター)という血統構成で、半姉に昨年のこのレースの勝ち馬ピアドジャザーがいるという良血馬。北海道・平取町の田村秋雄氏の生産で、馬主は小川吉昭氏。昨年の5月に福山でデビューし、2戦目で初勝利。2歳時は12戦して2勝にとどまったものの、ヤングチャンピオン3着、全日本2歳アラブ優駿3着と健闘。今季は初戦から3連敗も前走の平場戦を楽勝してここに臨んでいた。

 相手に恵まれたこともあり、ここは期待の良血馬が順当勝ちといったところか。直線で失速したように、どうも気性面で若いところがあるようだが、素質の高さは折り紙つき。今後は母に続いて福山ダービー制覇を目指すとのことだが、牡馬相手にどこまでやれるか楽しみなところである。