[中央]第9回武蔵野S(GIII)|優勝:ピットファイター|父:プルピット|生産:千歳市・社台ファーム

 ジャパンカップダート(GI)のステップレース、武蔵野S(GIII)は、単勝5番人気の伏兵ピットファイター(牡5歳)[柴田善臣騎手、加藤征弘厩舎(美浦)]が、好位追走から直線で抜け出して優勝した。勝ちタイムは1:35.4。2着に2番人気のサイレンスボーイが入ったものの、3着に12番人気のベルモントパティが飛び込み、三連単は190,270円の大波乱となった。

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 2番人気のサイレンスボーイは、先行策から粘ったものの2着まで。前走1000万下の霞ヶ浦特別を勝ってここに臨んだ昨年のフローラS(GII)5着馬ベルモントパティは、道中最後方から一気に追い込み3着と大健闘。プロキオンS(GIII)2着以来の休み明けとなったエイシンハンプトンは、中団追走から内を衝いて伸びかかったものの、休み明けの分が最後は脚色が一緒となり4着まで。兵庫チャンピオンシップ(統一GII)勝ち馬メイショウムネノリは、中団からジワッと伸びての5着。

 以下、佐賀記念(統一GIII)勝ち馬クーリンガーは、中団から流れ込んでの6着。ユニコーンS(GIII)勝ち馬トッブオブワールドは、後方からの競馬で流れに乗れず、さらに直線も不利を受けたこともあって伸びず8着。2002年の京王杯2歳S(GII)の勝ち馬で、フェブラリーS(GI)5着のブルーコンコルドは、後方から差を詰めただけの9着。休み明けのシリウスS(GIII)2着を叩いてここに臨んだ昨年のグランシャリオカップ(統一GIII)勝ち馬エコルプレイスは、好位で控える競馬をしたものの、直線全く伸びず13着に沈んだ。

 勝ったピットファイターは、父が1997年のブルーグラスS(米GII)勝ち馬で、種牡馬としては今年のウッドメモリアルS(米GI)勝ち馬Tapitらを輩出しているPulpit、母がデアリングダンジグ(母父Danzig)という血統構成の持ち込み馬で、半兄に1999年のスーパーダービー(米GI)を勝ったEcton Park(父フォーティーナイナー)がいる。北海道・千歳市社台ファームの生産で、馬主は臼田浩義氏。2歳11月の東京開催でデビューし、3歳夏の旭川交流戦で4戦目に初勝利。続く500万下特別も連勝し、昨年の2月からは休養を挟んで1000万下を3連勝。続く格上挑戦のペルセウスS(OP)は2着に終わったものの、続いて準オープンの秋嶺S、オープン特別の師走Sと連勝。その後再び休養に入り、休み明けでここに臨んでいた。