ホッカイドウ競馬、2年連続で前年比売上増の見通し コスモバルク人気の影響大

 道営ホッカイドウ競馬の2004年度の売り上げが、前年度を約2億円(2%)上回る112億9000万円に達する見通しであると報じられている。ホッカイドウ競馬の売り上げが前年度を上回るのは、12年ぶりに増加に転じた2003年度に続き2年連続のこと。ホッカイドウ競馬所属のコスモバルク(牡3歳)[田部和則厩舎(北海道)]が、JRAの3歳クラシック三冠レースで健闘し、一大ブームを巻き起こしたことなどが好影響となったようだ。北海道競馬は、現在開催中の門別開催を最後に、11月11日で今年の開催を終了する。

 今回の売上増見通しは、北海道地方競馬運営委員会(委員長=小林好宏札幌大学教授)で報告されたもので、2004年度の当初計画比でも2.8%増となる見通しだという。予定されている開催期間85日間のうち、79日目を終了した10月28日段階での総売上が約105億6348万円で、前年比約1億4000万円(1.4%)増、当初計画比約3億3000万円(3.2%)増。特に、4月から6月にかけての札幌開催は、前年比約6億円(17.3%)増と好調だったようだ。6月から9月にかけての旭川開催は、台風の影響で開催中止となった日があったものの、コスモバルク北海優駿に出走した9月2日の開催は、前年比倍増の2億5000万円を売り上げたという。

 今後、最終開催となる第2回門別開催は、北海道2歳優駿(統一GIII)や、今年のホッカイドウ競馬の総決算となる道営記念が組まれており、それぞれ売上目標も高額に設定されているが、おおむね目標を達成できると見込まれているようだ。

 北海道地方競馬運営委員会は、2004年度の開催が当初計画をほぼ達成する見通しであることから、2005年度の開催計画策定を進めるよう北海道に求めるとともに、2005年度にむけて、さらなる赤字解消へ向けての具体的な方策を検討していく方針であると伝えられている。【毎日新聞北海道版】

 というわけで、一時期は崖っぷちに立たされていたホッカイドウ競馬も、とりあえず一つの山を越えたようですね。コスモバルクの存在も大きかったのでしょうが、それとともに関係者の一丸となっての努力が報われた面も大きいでしょう。今後、更なる上昇へ向けて、関係者の一層の経営努力に期待したいですね。


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