宇都宮競馬存廃問題、栃木県が競馬関係者に対する説明会を実施

 2004年度末での廃止が表明された公営宇都宮競馬について、栃木県は、10月27日、馬主、調教師、騎手など競馬関係者に対する説明会を実施した。席上、出席した競馬関係者からは宇都宮競馬の存続を望む声が相次いだ模様。

 説明会の冒頭、福田昭夫栃木知事は、宇都宮競馬の目的が県財政への貢献であるという観点から、赤字事業となった以上継続には県民の理解を得られない、と廃止に至る経緯を説明し、競馬関係者に謝罪したという。

 協議の中で、競馬関係者側から、栃木県の経営責任を問う声が上がったほか、2億円が残されている競馬関連基金を取り崩して2005年度の開催を続けてほしい、ライブドアに宇都宮競馬の買収を呼びかけてほしいといった希望が出されたが、栃木県側は、残された基金は競馬関係者の生活支援に使うべき、民間企業の参入は難しい、としてこれらの要求は受け付けなかったようだ。

 栃木県は、今後の補償交渉については職種別に協議していく方針を示し、生活支援にかかる経費については、競馬関連基金残高のほか、一般会計も充てる考えを示したという。【毎日新聞栃木版】