[門別]第37回瑞穂賞(D重賞・H2)|優勝:スローンフォル|父:ハギノカムイオー|生産:門別町・池内敏夫牧場

 単勝一番人気に推されたスローンフォル(牡5歳)[五十嵐冬樹騎手、桑原義光厩舎(北海道)]が、道中後方追走から勝負所でジワッと進出し、直線内を衝いて差し切った。勝ちタイムは1:58:2。父ハギノカムイオー産駒は、実に9年ぶりの重賞制覇。2着に9番人気の伏兵イルラーゴが入り、2番人気のデルマキングオーは3着。三連単は11,140円の波乱となった。

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 この夏に北海道に転入後、6戦して1勝2着3回3着1回と堅実なレースを続けている1999年の桜花賞(GI)勝ち馬の半弟イルラーゴが、ここもマイペースの逃げからしぶとく粘りこんで2着を確保。昨年のステイヤーズカップ3着馬で、かつて高崎のエースとして活躍していた10歳の古豪デルマキングオーは、中団待機から直線外目を追い込んだものの、トップハンデが堪えたか伸びきれずに3着まで。

 以下、赤レンガ記念2着の9歳馬ライトクラウンは、中団待機からジワッと伸びて5着。一昨年のこのレースの勝ち馬ツギタテヒカリは、好位追走も直線失速して8着。北海優駿コスモバルクから1/2馬身差の2着と健闘したセレブセレクションは、後方儘の9着に終わった。

 勝ったスローンフォルは、父がその華麗なスピードで一世を風靡した1983年の宝塚記念勝ち馬ハギノカムイオー、母がタカサゴラフレシア(母父ブレイヴェストローマン)という血統構成。北海道・門別町の池内敏夫氏の生産で、馬主は村中徳広氏。旧3歳6月の札幌のデビュー戦を取消した後、一年休養して3歳7月の旭川開催でデビューし、2戦目で初勝利。その後、条件戦を堅実に勝ち上がり、B1クラスの身でJRAに挑戦した前走の札幌日経オープンでは、直線追い込んでハッピーパスの3着と健闘していた。

 スローンフォルは、通算成績が31戦14勝で、これまで掲示板を外したのが僅か1回という堅実派。クラスが上がっても相手なりに走れる強みがあることは札幌日経オープンで証明済み。父ハギノカムイオー、母父ブレイヴェストローマンという配合は一昔前のファンにはいかにも感慨を誘う配合でもあり、今後ともタフな活躍を期待したいところだ。なお、父ハギノカムイオー産駒は、1995年に今は亡き新潟競馬の青山記念をフリーダムワールドが制して以来、実に9年ぶりの重賞制覇となった。