[門別]第7回エーデルワイス賞(統一GIII)|優勝:カシマフラワー|父:へクタープロテクター|生産:平取町・北島牧場

 2歳牝馬による統一重賞エーデルワイス賞(統一GIII)は、単勝1.3倍と圧倒的な一番人気に推されたカシマフラワー(牝2歳)[松永幹夫騎手、高市圭二厩舎(美浦)]が、後発から先団に控え、直線で先に抜け出したラヴフルーヴを捉えると、そのまま独走して6馬身差で圧勝した。勝ちタイムは1:14:8。2着に4番人気のラヴフルーヴ、3着に13番人気のヨウヨウが入り、三連単は79,770円の波乱となった。

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 武豊騎手騎乗の父アラジ産駒ラヴフルーヴは、好位追走から強気に仕掛けて一旦は抜け出しかけたが、勝ち馬の決め手に屈して2着まで。前走フローラルカップ勝ち馬ながら、その前走に続き今回も13番人気とまったくの人気薄のヨウヨウが、後方追走から一気に捲って出て3着。

 以下、イノセントカップ勝ち馬スプリットメイドは、好位に控える競馬からそのまま流れ込んで4着。栄冠賞勝ち馬アブソルートダンスは、後方追走から直線しぶとく追い込んで5着。リリーカップ2着の父マイネルラヴ産駒ピースオブラヴは、ハナを切ったものの2着馬に早めに来られる展開も厳しかったのか、直線失速して11着。栄冠賞3着のオリオンザヴィアンは、先行したものの勝負所で一杯となり12着。札幌の新馬戦を快勝してここに臨んだJRAのトシオジジアンは、2番人気に推されたものの後方儘の14着に終わった。

 勝ったカシマフラワーは、父ヘクタープロテクター、母は1995年の関東オークス2着馬のフラワーブリーズ(母父フェアジャッジメント)という血統構成。北海道・平取町の北島牧場の生産で、馬主は鹿島直麿氏。7月の函館開催でデビューし、3戦目で初勝利。続いて3連闘で臨んだ函館2歳S(GIII)では、買ったアンブロワーズに致命的な不利を受けながらも立て直して3着と健闘。その後は500万下の平場、すずらん賞(OP)と順当に連勝し、そこから中9日でここに臨んでいた。初勝利を挙げたレースから常に好タイムでの好走が続いており、ここも素質の違いで順当勝ちといったところ。7月デビューながら既に7戦を消化と、押せ押せで使われてきているが、むしろ一戦毎に馬体、レース内容ともに成長が窺え、今後に向けても楽しみな1頭といえそうだ。

 2着のラヴフルーヴは、ここ2戦こそ今一つの内容だったが、初勝利を挙げたときのタイムは優秀で、母が1992年のクリスタルカップ(GIII)3着馬トモエマーガレットという血統からも、短距離なら今後もスピードを生かしていいレースができそうだ。3着のヨウヨウは、今回の内容から前走がフロックでないことは明らか。末がしっかりしているし、血統面からも距離が伸びてよさそうなタイプだけに、今後に期待したい。