[盛岡]第36回不来方賞(D重賞)|優勝:ウエストジーニアス|父:デヒア|生産:三石町・土田農場

 「岩手のダービー」不来方賞は、単勝一番人気のウエスジーニアス(牡3歳)[菅原勲騎手、佐藤晴記厩舎(岩手)]が、好位追走から勝負所で進出し、直線抜け出して優勝した。鞍上の菅原勲騎手は、不来方賞9勝目。

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 レースは、揃ったスタートからの先行争いを制し、JRA未勝利からの転入2戦目となる父エムアイブラン産駒のコスモシュプールがハナに立つ展開。ダイヤモンドカップ2着、3着のマツリダブロッコエスエヌハヤテが2番手グループに付け、人気のウエスジーニアスは好位からのレースとなる。

 勝負所では逃げたコスモシュプールが早くも一杯となって、代わってエスエヌハヤテがハナに立ち、4角ではエスエヌハヤテ、マツリダブロッコ、ウエスジーニアスが一団に。

 直線を向くとエスエヌハヤテが一杯となり、勝負はマツリダブロッコとウエスジーニアスのマッチレースとなるが、最後はウエスジーニアスが抜け出して優勝した。勝ちタイムは2:10:0。

 マツリダブロッコは2 1/2馬身差の2着。さらに4馬身差離されてエスエヌハヤテが3着。昨年の南部駒賞勝ち馬スウィープザボードは、例によって最後方追走から追い上げたものの6着に終わった。

 勝ったウエスジーニアスは、父デヒア、母フラッシュダンサー(母父ノーザンテースト)という血統構成(netkeiba.comでは半兄スナークパワーが地方重賞2勝としているが、スナークパワーが勝った地方の2戦はいずれもJRAとの条件交流特別で、これは誤報と思われる)。生産は、北海道・三石町の土田農場で、馬主は横澤盛悦氏。昨年6月に盛岡でデビューし、3戦目で初勝利。9月のジュニアグランプリは船橋トミケンウイナーの4着。今季は、3着、2着と来て、前走の不来方賞トライアルのミルキーウェイカップではマツリダブロッコの2着に入っていた。

 待望の重賞初制覇を、この大舞台で制する形になったウエスジーニアス。常に堅実に走るタイプだけに、今後も岩手の3歳路線で上位を賑わすことになりそうだが、反面決め手に欠ける面もあり、今回も岩手の3歳トップホースのシャンハイジャパンが故障で先々離脱したことにより押し出されての優勝という感が強い。秋以降に向けて、もう一段の成長を期待したいところだ。