5月15日の第129回プリークネスS(米GI)は、スマーティージョーンズが優勝

【The Blood-Horse】 現地時間5月15日、米国ピムリコ競馬場で行われた第129回プリークネスS(米GI)は、S.エリオット騎手騎乗の1番人気Smarty Jones(牡3歳)[J.サーヴィス厩舎(米国)]が、道中2番手追走から直線入り口手前で逃げるLion Heartを交わすと、直線では後続を引き離し、11馬身1/2差をつけて圧勝した。

 この着差は1873年に行われた第1回プリークネスSのSurvivorによる10馬身差を実に131年ぶりに破るプリークネスS史上最大着差。ちなみに、史上3位は昨年のFunny Cideの9 3/4馬身差。勝ちタイムは1:55.59。2着にRock Hard Ten。さらに2馬身差の3着にEddingtonが入った。ケンタッキーダービー(米GI)2着のLion Heartは4着、同3着のImperialismは5着。ケンタッキーダービー5着のThe Cliff's Edgeは、右前脚挫傷のため出走を取り消した。プリークネスS当日は、ピムリコ競馬開催過去最多となる11万2668人が集まった。

 勝ったSmarty Jonesは、父がMr.ProspectorGone West系のElusive Quality、母がI'll Get Along(母父Smile)で、近親にデラウェアH(米GI)勝ち馬バジーがいるほか、ファミリーには大種牡馬Woodman、名種牡馬Private Account、1977年の米国クラシック三冠馬Seattle Slewの母の父Poker、1989年のBCジュヴェナイル(米GI)勝ち馬リズムなどがいる血統構成。

 昨年11月にデビュー以来、2着に7馬身3/4差、15馬身差、5馬身差と圧勝続きで連勝。アーカンソーダービー(米GII)で初重賞制覇を達成し、前走のケンタッキーダービー(米G1)で、27年ぶりの無敗のケンタッキーダービー馬に輝いた。

 今回の勝利で、ケンタッキーダービープリークネスSの2冠を勝ったのは史上19頭目。この10年では1997年のSilver Charm、1998年のReal Quiet、1999年のカリズマティック、2002年のウォーエンブレム、2003年のFunny Cideに続く6頭目で、3年連続。また、1969年のMajestic Prince、1977年のSeattle Slewに次ぐ、27年ぶり3頭目の無敗の2冠馬となった。通算成績は8戦8勝。6月5日にベルモントパーク競馬場で行われるベルモントS(米GI)に勝てば、1978年のAffirmed以来26年ぶり史上12頭目、無敗ではSeattle Slew以来27年ぶりの三冠馬誕生となる。