第6回京都ジャンプS(J・GIII)は、クールジョイが優勝

 【JRA日本中央競馬会】 [障害:芝3170m:ハンデ・曇・良]

 「三段跳び」で知られる京都競馬場の名物障害レース京都ジャンプS(J・GIII)は、単勝1番人気のクールジョイ(牡6歳)[金折知則騎手、松元茂樹厩舎(栗東)]が、道中好位追走から2周目3角で早くも先頭に立つと、直線もそのままあっさりと押し切り、2着に7馬身差の大差をつけて優勝した。勝ちタイムは3:31.8。

 レースは、出津孝一騎手騎乗のシーグローリアスと田中剛騎手騎乗の関東馬キタサンオウドウが競り合う流れ。人気どころは3番人気のパレスキングが3番手、人気のクールジョイが好位につけ、2番人気のシンメイロッチがこれをマーク。キタサンオウドウが2周目第4号障害で落馬すると、有力どころが一気に進出。クールジョイ、シンメイロッチ、パレスキングの順で直線に向き、そのままの体勢で決着。春麗ジャンプS2着馬で西谷誠騎手騎乗のチアズシャイニングが1周目の三段跳びで落馬、空馬となって邪魔になったこともあり、後続勢は全く動けずじまい。後続勢の中で最も前にいた昨年の東京オータムジャンプ(JGIII)勝ち馬テンビーエースが勝負所で追い上げて4着に入るのが一杯。逃げたシーグローリアスが5着に流れ込む、完全に前残りの決着となった。ペガサスジャンプS勝ち以来のレースとなったエアジュークは8着、淀ジャンプS4着馬で、嘉堂信雄騎手騎乗で穴人気となったヤマトフォルツァは、空馬が捌けず10着に終わった。

 なお、競走を中止した2頭については、騎手は両者とも異状なし。馬についてはチアズシャイニングは異状がなかったが、キタサンオウドウは左副手根骨々折となってしまった。

 勝ったクールジョイは、父ナグルスキー、母グランソブリン(母父ロングファスト)という血統構成。3歳4月の福島の未出走戦でデビューし、2戦目で初勝利。しかし、その後は8戦して5着1回が最高と奮わず、4歳6月の阪神開催で障害入りし、3戦目で未勝利脱出。続く昇級戦の京都ジャンプSで2着と健闘し、その後も東京ハイジャンプ(JGII)3着、京都ハイジャンプ(JGII)2着など堅実なレースを続けるものの、2着4回3着1回4着1回と勝ちきれず。しかし、前走のオープン戦で約1年振りの勝利を挙げていた。

 これで前走に続き2連勝。もともと能力自体は高く評価されていた馬だけに、これできっかけを掴み一皮剥けてくれることを期待したい。コースなどの条件も特に問わない馬だけに、今年一年の活躍が期待できそうだ。