3月19日のHBA日高軽種馬農協・総代会が新執行部を選出―11組合員を除名処分

 【馬市.com】 3月19日、HBA日高軽種馬農業協同組合の第33回総代会が、静内町公民館において開催された。今年は4年に1回の役員改選期に当たるため新役員の選出が行われ、前川敏秋・現組合長が退任して新組合長に新冠町・アラキファームの荒木正博・代表が就任する役員人事が決議された。

 新冠町・アラキファームの主な生産馬には1988年桜花賞(GI)馬アラホウトク、1979年皐月賞ビンゴガルーなどがおり、最近は「アラマサ」の冠名でオーナーズブリーダー活動も行っている。

 なお、【netkeiba.com田中哲実氏の生産地便りによると、この総代会では2001年以前から組合員賦課金と獣医師診療代を滞納している11軒の生産牧場に対して、最も重い除名処分が決議されたという。

 最後の弁明の機会に出席した組合員は、議題の対象となっていた11軒中1軒だけで、残り10軒は欠席だった。

 HBAでは、組合員賦課金と獣医師診療代金、種付け料の未収が総額で約1億2000万円にまで膨らんでいるとのことで、滞納者の中でも支払意思をまったく示さず悪質と判断された組合員に対しては、組合執行部としても、除名処分をも辞さないという強い姿勢に転換せざるを得なかったようだ。

 田中氏が指摘する通り、これは確かに「厳しい生産地の実情の一端が窺えるエピソード」である。

 なお、総代会・当日のルポタージュは、【三石町・斉藤スタッド】の3月19日〜3月20日付牧場便りで読むことができる。