さようなら〜2002年供用停止種牡馬外伝その41「ブロッコの場合」

 JRHR日本軽種馬登録協会から2002年供用停止種牡馬一覧が公表されたのを受けて、MilkyHorse.comではニュースコンテンツ「文芸欄」の企画として、まよ氏@MilkyHorse.comの執筆による供用停止種牡馬の馬生を簡単に振り返る外伝を連載します。

 ブロッコ[Brocco(USA)]→2002年8月12日、新国へ輸出

 1991年生。父はBCターフ(米GI)勝ち馬Prizedらを輩出して成功したKris S。2002年の種牡馬引退後もJRA年度代表馬シンボリクリスエス英ダービー(英GI)馬Kris Kinなど産駒の活躍が目立っている。母は傍流のFair Trial→Court Martial系Aureliusを父に持つAnytime Ms。

 現役時代、2歳時はBCジュヴェナイル(米GI)で2着のBlumin Affairに5馬身差をつける圧勝。この勝利で米国2歳チャンピオンとなる。

 明けて3歳時はサンフェリペS(米GII)2着、サンタアニタダービー(米GI)優勝と、西海岸のクラシック路線を順調にクリア。ケンタッキーダービー(米GI)では2番人気に推されたものの、痛恨の出負けで流れに乗れず、追い上げたものの4着に終わった。

 現役引退後は米国で種牡馬入り。1999年のバレッツマーチトレーニングセールで産駒(母Roll Over Baby、母父Rollin On Over)がレコード価格の200万米ドルで落札されるなど高い評価を受けていたものの、これといった活躍馬が出ずにいた。

 1999年に豪州に輸出され、2000年に日本に輸入。

 ところが、その後、米国でCCAオークス(米GI)、アラバマS(米GI)を勝ったJostle、豪州でVRCニューマーケットH(豪GI)、MVRCオーストラリアS(豪GI)を勝ったMiss Pennymoneyと、活躍馬を立て続けに輩出している。

 日本での産駒は今年の2歳馬からデビューする。これまでのところ目立つ産駒は出ていないが、今勢いに乗っている血統であるだけに、今後大物の出現を期待したいところである。