馬主の立場から、市場取引の公正確保に対して如何に対処していくかというコラム

 http://www6.plala.or.jp/teamkazra/diarymokuji.html (2005年7月31日分)

 最近セレクトセールや北海道市場の公正性に関しての話題がありますが、サラブレッドという価格のあいまいな商品を扱っている以上、騙したり騙されたり、やや公正でない部分が発生するのは、国内外を問わず、ある程度仕方ないのではないかと私は考えています。
 肝心なのは、いかに騙されないように我々自信が注意を払っていくかです。クラブの募集馬でも、デビューできない馬がそこそこおります。あきらかにX脚の馬が募集馬に含まれていることがありますし、それに出資されている方は、もちろん全然気づいておられないわけです。自己責任とも言えるでしょうし、詐欺に近いと考えることもできます

 馬主といえども、システムを変える立場(供給者)にないユーザー(消費者)としては、いかにうまく立ち回っていくかを考えるだけだという所見です。基本的には馬産関係者に対して好意的な方ですから、やわらかい書き振りとなっています。
 もっとも、消費者としては、不正・不当な供給に対しては、注意深く買うようにするくらいならば、愛想を尽かして不買に転じる方がありがちな対応です*1。このことを、市場主催者は肝に銘じないといけません。ただし、二割の大口顧客が八割の利益をもたらす*2、と割り切るのならば別の話ですけどね(ドクロ) *3。 (文責:ぴ)

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*1:不公正あるいは品質が劣悪という評価が定着してしまった供給元(市場)からは消費者が遠ざかり、公正あるいは品質が良質と評価される別の供給元(市場)へと消費者は乗り換えていくのが通例である、という意味で「不買」という言葉を用いています。

*2:この用法は、「パレートの法則」に関する深刻な脆弱性を含んでいます。

*3:このような結論を採用している通り、この文章は市場主催者の運営姿勢という各論についての言及であり、競走馬取引のあり方について売り手(上場者)や買い手(馬主)の立場をも念頭に置いて包括的に言及するものではありません。本文の射程はその限りに過ぎないことを、念のため付言しておきます。